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「今日、立花を呼んだのは決着をつけようと思って」
「……決着？」
何だか不穏な空気を感じ、私は眉を寄せる。
決着って……誰と誰の？
何の決着なの？
困惑して2人を交互に眺めていると、ぱっちりと翼と目が合った。
その瞬間、胸が高鳴る。
そして思い出したんだ。
私、自分の気持ちに気が付いてから初めて翼と会ったんだ……
今まですっかり忘れていたその事実に急に頬が熱くなった。
久しぶりに見た翼は、相変わらず地上に降りてきてしまった天使のように美しく、真っ直ぐにこちらを見つめるその視線から私は目を逸らせなくなってしまう。
ドキドキしながらじっと見つめ返していると、ふっと目元が柔らかく綻んだ。
まるで慈しむようなその目は、以前私たちが心の友であった頃、度々向けられたもので何だか泣きたくなる。
あの他人行儀でどこか冷たさを感じる横顔しかもう見れないと思っていたのに。
今、こうして温かな眼差しに触れてしまうと、どうでも良くなってしまった。
「……っていうわけなんだけど、いいかな。……おーい。立花？」
聞いてるか？ と突然大和くんに顔を覗き込まれ、はっと我に返った。
わ、全然聞いてなかった……！
ワタワタと慌てつつも、真面目な表情で話していた2人の様子を見ていると何だか聞いてなかった、と言うのは忍びなくて。
ついうっかり聞いてたよ、と頷いてしまった私。
それにほんとかよ、と笑いつつも、じゃあそれでいいよな？ とどこか含んだような笑みを浮かべる大和くんに目を瞬かせながらも頷くと。
「だってさ、翼。じゃ、早くやろーぜ」
「ん。軽くウォーミングアップでもする？」
「いや、さっさと始めよ。時間が惜しい」
了解、と何故か持っていたバスケットボールをクルクルと器用に回し、悪戯っ子のように笑う翼。
一体何が起こるの……
わけが分からずポカンとする私。
裸にされた木々が寒そうに小さく揺れて、太陽の光が細く２人を照らす。
試合が始まった。
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セダム(プロフ) - むっちゃんさん» わー、ありがとうございます！！更新遅くてごめんなさい！続きも楽しんで読んでもらえればと思います！ (2021年12月24日 21時) (
レス) @page44 id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
むっちゃん - 続きが気になって気になってたまらなく、気づいたら読み終わってました。最高です！！ (2021年11月25日 22時) (レス) @page39 id: fa31dfe0b6 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - 萸衣さん» あちらの方も読んでくださりありがとうございます！！どちらも更新不定期ですが更新した時は読んでくれると嬉しいです。頑張ります！ (2021年7月31日 19時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
萸衣 - pixivでもセダムさんの作品読ませていただいています。とても面白いのせこれからも更新がんばってください。 (2021年3月29日 20時) (レス) id: 1e603ecb86 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - 千香さん» 大丈夫ですよ(^^)消しときますね！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セダム | 作成日時：2019年4月20日 19時
