11滴 ページ14
雨が降ってきた。
ーーーーーーーーこのくらいなら、大丈夫か。
発作も、怒らない。
な「あ!A!風邪ひくよー」
『なーくん!』
なーくんはスッと傘を差し出してくれて、
な「入って」
『トゥゥンク』
な「Aは結構冗談言うようになったねw」
『元々人見知りだからなぁ』
な「今日俺の家で生放送するんだけど来る?」
『行くー!』
な「じゃあこのまま俺の家行こっか」
なーくんは私の初恋の人によく似ている。
もう会ってないけど。
名前も忘れたし、もうどこの誰だかもわかんない。
ー
「A!俺さーーーを始めたんだよね!」
確か、あの時の彼は受験も進路も全てに疲れてちょっと病んでた。
何を始めたんだっけ。
『そっか。でもね………私は〇〇のこと応援してるよ』
ー
「A、なんか俺有名になった!」
ー
「ファンがいっぱいいるんだ!」
そう、彼は有名になった。
私にしか笑顔を見せない彼は
みんなの彼になっていた。
ー
「A、なんか、凄い過激なファンが出切っちゃったんだけどさ」
彼の住所を突き止めたらしい。
公には出さないけど多分ストーカーだって。
「あなた………〇〇くんの何?彼女?妹?友達?ねえ」
確か急誰かに話しかけられて………
それから………?
ー
な「A〜?」
『あっ、ごめん、昔のこと思い出してた。』
な「そっか。あ、もう家だよ。」
。
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