異世界転移したのはいいが、特典は特になし。 (ページ47)

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「アニュアルフェスティバルですか？毎年、私たちも参加しておりますので、カオル様もご一緒できますよ。」

「本当ですか？」

「はい。魔王様に挨拶をしに行かなければなりませんので。」

「私はお留守番ですからぁ、楽しんできてくださいねー。」

「ということで、ラドルファス様、カオル様もご一緒に同行ということでよろしいですか？」

「いぃやぁだぁあああああ！行きたくなぁいぃ。」

駄々こねてます。

「他の王子の方もいらっしゃるので…。できる限り参加した方が。」

「え、王子ってラドだけじゃないの？」

「左様でございます。この国の王子または王女が4人おられます。」

四天王…的な。

「だってぇ、シュー君僕のこといじめてくるもん。それに、せんせーも危ない目に会っちゃうかもぉしれないしさぁぁ。」

レイモンドさんから聞いた話だけど、
このテラスベン大陸国には人間も住んでいるそうだ。そして、人間との共存をこの国は目指している。
が、それは良くないと思っている人もいて、今でも裏で人身売買や、人攫い、魔物攫いなどもおこるという。

「あー、留守番しますよ。もしいけたらいきたいなぁって思ってただけなんで。」

「じゃぁ、カオル様と二人で愉しいふぇすてぃばるするので、おふたりはいってらっしゃいませー。」

キャサリンに抱きしめられる。
ちょとまて、なにか誤解がうまれるわ。

「や、やっぱせんせーも連れていく！！」

まじかよ。

まぁ、ということで、アニュアルフェスティバル
長いな、アニュフェスにいけることになりました。

心の底からじわじわと喜びが湧き出てくる。
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アニュフェス当日
城の城門前にいる。

馬車が用意されていた。馬に翼が生えたような黒馬が4頭。
…かっけぇ。

「それでは、楽しんできてくださいねぇ。」

「キャサリンさんいってきます。」

御者はレイモンドさん。凄いなー。

「発車時揺れるので、しっかり座っていてくださいね。」

「はい！…ほらラドいくよ。」

「うん。」

ついに出発だ。

黒馬達は声高く嘶き、蹄を鳴らして空高く飛び立った。

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馬車に揺られること数時間、座りすぎて尻が痛い。

景色をずっと見ていたのでうつらうつらしてしまう。

ラドと二人きりの空間
少し話しずらく、風を切る音だけが馬車の中に響く。

…黙ってればカッコイイんだけどね。
とふと思った自分がいた。