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先日のこともあり、せんせーはあまりボクと話してくれません。
寂しいです。
せんせーとおしゃべりしたいー!!!
こんなにもは青く澄み切っている空を憎ましく思います。
でも、でも、せんせーをびっくりさせる作戦は成功しました!
彼はまたアッパーされた顎に愛おしそうに触れる。
殴られちゃったけどね。
せんせーは色んな表情をします。
コロコロ変わる表情は面白いです。
……
ホントはびっくりさせる予定はなかったんです。
ボクを襲いに来た魔物かと最初思っちゃって身体が動いちゃったんです。
もぅ、ボクったらせんせーに拳銃向けちゃうなんて悪い子だよー。
______でも、あんな顔されたらとめられないよー。もっと見たかったんだもん。
でも、ほんとに撃ったらせんせー傷ついちゃうでしょ?
だからボク、弾をおみずに変えました!
じゃじゃーん。
でも、せんせーはびっくりしすぎて、泣いちゃってました。
少しやりすぎちゃったかなと反省してます。
だって、こんなに話してくれないなんて地獄すぎます!
…でもね、脳裏から離れないの。
その逃げ場を求める必死な小動物みたいな怯えた目、身体、表情 ぜんぶ。
それがほんと可愛くて可愛くて…
……
…………オレ、すっごいコーフンしちゃった。
皮膚の中で熱くなる欲望を冷やすために、窓を少し開けた。
彼とは反対に冷たい風が頬をなぞる。
穏やかに流れる雲を見て、自分の心を落ち着かせようとした。口の中の生暖かい唾液を飲み込む。
彼は口角が上がりそうになるのを抑えながら、目の前でうつらうつらする少女のことで頭がいっぱいだった。
▫▫▫▫▫
馬車の中に冷たい風が通る。
うつらうつらしてた頭が少しずつ目覚め始めた。
まだボーッとしている頭で外を眺めていると
突然青い世界が白い世界に飲み込まれた。
霧の中にはいってしまったようだ。
折角の綺麗な外が見えない。
ラドは少し開いていた窓を閉めた。
束の間、
一気にその霧が晴れて
私は目を見開いた。瞬きを忘れてしまうほどの景色。
そして、一番初めに視界に写ったのは
それはそれは大きな城
そしてその周りに城下町が広がっている。
「ラドルファス様、カオル様
まもなく着陸します。しっかり座っていてください。」
心が浮き立ち、立ち上がりそうになる衝動を抑え、降りたつのを今か今かと待ち望んでいた。
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作者名:Chiroru | 作成日時:2019年1月3日 15時