変わらぬ愛の先にあるもの

疑惑 ページ29

銀時side



「んじゃあ無事に、頑固オヤジこと総一郎君に認めてもらえたと」



「良かったアルな。私もあのサドが号泣してるところ見たかったアル」



万事屋にて、目の前でこれでもかとニコニコしているA。用件は報告と言う名の惚気話である。



総一郎君に土方君との交際を認めてもらえました！と、道で会うなり閉まらない笑みで報告してきたAを詳しく聞かせろと万事屋に入れたのは神楽と新八。



そこからはもう口が止まんなくなっていて、こっちは「いや、応援はしてたんだけどさ、ここまで惚気られるとちょっと・・・」と疲弊気味。



「まーあれだな。兄ちゃん認めさせたんならもう別れらんないわな」



『そうですね。もう隊内にしれわたっちゃったんで』



「「「隊内いぃぃぃい！！」」



けろりと言われたパワーワード。何でそんな急に規模でかくなった。



『いや、私も後から聞いたんですけど、十四郎さんが隊士に、総悟が暴れた困るからーって押さえ役をお願いしてたらしくて、その時の会話が隊士全員に突き抜けだったんですよ』



まあ別れる気無いのでいいんですけどね。と何でもない風に言うAに、それならいいんだけどと返しながらも、少し違和感を覚える。



いくら総一郎君だとはいえ、Aと野郎で何とかなるんじゃねえの？



「・・・それさ、総一郎君に交際を伝えようと切り出したのって？」



『？十四郎さんですが』



「話し合いの場所を屯所内にしようと言ったのも」



『はい。そっちの方が楽だろという理由で』



丁度このタイミングで戸を叩く音が聞こえ、新八が出ると話題の渦中にある野郎がそこにたっていた。

疑惑２→←夢の中で６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す