饅頭よりも怖いもの ページ22
土方side
「なんっだこのゲテモノは」
「失礼だな土方さん・・・っぷ。饅頭、でっせオロロロロロロ」
「いや一瞥しただけで吐いてる奴に言われたかねぇぇえ!」
客間のテーブル中央におかれたのは緑色の禍禍しいなにかを放つ物体。総悟は饅頭だと言うが、食い物からはしてはいけない臭いと色味をしている。
「さっき来たお偉いさんが手土産として持ってきたんでさぁ。なんでも巷で最近流行ってるそうで」
「え、これ流行ってんの?食べる奴って?」
それが入っている箱のパッケージには、安っぽいキラキラとした背景に“パクチーピーマンゴーヤ饅頭”と記されていた。
パクチー ピーマン ゴーヤ 饅頭
「混ぜるな危険のオンパレードじゃねえかよおい」
「それが案外合うらしくって、苦味と甘味の共存から中毒めいたうま味を感じるとかなんとか」
「ああ、意外と薬の味嫌いじゃない人が感じてるあれ?」
「んまあそんな感じかと。・・・俺もまだ食べとらんので。土方さん、お先にどうぞ」
キメ顔で、さも“上司に先を譲る有能な部下”とでもいうような雰囲気を醸し出す総悟。いやお前俺毒味係にしてるだけだろ。
「いや、いやいやいや総悟クン。俺部下を蔑ろにするような奴じゃないから。先どうぞ。なんなら緑茶いれてあげよーかぁー?」
「いや、土方さんは僕の上司でありお義弟様でもあります。僕が先を譲るのは当たり前の事であって」
「てめこういう時だけ義弟持ち出すな普段認めて無いくせに!」
暫く押し問答を繰り返し、二人してぐったりと倒れこんだところで「
しかし、そこにひょっこりと現れたのはまさかのA。
『こんなところで二人して何してんです・・・ってあれ、これパピゴ饅頭じゃないですか!』
机に乗っている饅頭を見て、心底嬉しそうにそう言う。ってかこれパピゴ饅頭っての?いいのそれ某有名アイスと被らない?
『お妙ちゃんと食べたいって言ってたんですけど、数量限定で中々手に入らないんですよね』
そう言いながら、手に持った饅頭を、恐れることなくパクリ。
『んー!おいしい』
俺は総悟と顔を見合せる。多分今だけはこいつと考えがシンクロしてると思う。
「・・・A、それ持ってって良いぞ。友達と食べてこい」
『いいの!やったー』
あんま食べ過ぎんななんて声はきっと届かないだろう。
「「饅頭より怖い・・・」」
87人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんこ(プロフ) - まっつーさん» 確認してびっくりしています。全く意識してなかったです!でもSPY ✕FAMILYは好きです。知らず知らずのうちに寄せてしまったのかも? (2023年2月5日 19時) (レス) @page41 id: 75b865d325 (このIDを非表示/違反報告)
まっつー - 最後のあとがきのこんにちはあるいはこんばんはってあったんですけどSPY×FAMILY好きなんですか? (2023年2月5日 15時) (レス) @page41 id: af3ec55cb1 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - てんどんさん» やっと画像入手することが出来ました!遅くなってすみません…イメージ画像として登場人物紹介欄に貼ってもよろしいでしょうか? (2022年2月11日 13時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)
こまよい雪狐(プロフ) - りんこさん» もちろんいくらでも待ちますよ!頑張ってください!応援してます! (2022年1月3日 23時) (レス) id: bdceb5c82f (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - こまよい雪狐さん» ありがとうございます!次回作とは少し間が空いてしまうかもしれませんが、待っていただけると感謝感激雨霰でございます (2022年1月3日 18時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りんこ | 作成日時:2021年8月3日 12時