妹さんを僕に下さい！６ ページ21
暫くそうして抱き締め合って、そのうち総悟がゆっくりと離れていく。
そして、何度かのため息のあとに、重い口を開いた。
「はあ、野郎と一緒じゃないと幸せになれねえなんて言われたら承諾するしかねえだろ。・・・わあったよ。好きにいちゃこらしてろい」
脱力したように、でもさっきの拒絶ではなくどこか温かな了承を総悟からもらう。私も、安心からの笑みをこぼした。
しかーし！と、十四郎さんを指差しそう大声を出してきたので、ビクゥと飛び上がらんばかりに驚く。
「もう二度とAを傷つけるな。あと、護られてばっかの情けない男に成り下がるのならガチで殺しにいかせていただきやす」
「元よりそのつもりだ。もう二度とこいつを悲しませたりしねえ。宜しくな“お義兄さん”」
私の肩に手を回し、お命頂戴宣言をされたのにも関わらず挑発的な笑みを浮かべた十四郎さん。あ、総悟のこめかみがピキピキいってる。
「よおし。義弟、追加の条件だ。生命保険Aを受取人にしてさっさとおっ死ね。これどの条件よりも最優先事項な」
「お命頂戴宣言通り越して死刑宣告されてるじゃねえかぁぁあ！！！」
ぎゃいのぎゃいの。犬猿の仲という言葉がぴったりの二人の掛け合いに、私はなにかを込み上げてくるものがあって、
その衝動を押さえきれず、未だ睨み合ってる二人に飛び付いた。
「うぉわ！」
「どうしたんでい」
二人の体に手を回し、ぎゅうっと抱き締める。二人も最初は慌てていたが、一回顔を見合わせて薄く笑うと、二人もまた私の背中に手を回してくれた。
二人とも、匂いも体格も全然違う。でも、伝わってくる体温は同じで、そこからとめどめの無い幸せを感じる。
『ねえ、総悟、十四郎さん。今、すっごく幸せ！』
こんな贅沢があっていいのか。そう思うくらい私の幸せは最骨頂。
「そうですかい。野郎と嫌々引っ付いてるかいがあったようで良かった」
「そりゃこっちの台詞だ」
なんて軽口を叩きながらもそのままでいると、堪えきれなくなったのか覗き組が号泣しながら襖を蹴り倒してきて、そのまま私達をそのまま熱く抱き締める。
良かったなぁ、良かったなぁ！なんて近藤さんに頭をぐりぐり撫でられ、辺りはもうしっちゃかめっちゃか。
だけど、この真選組の温もりが、私をまた幸せにした。
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りんこ(プロフ) - まっつーさん» 確認してびっくりしています。全く意識してなかったです！でもSPY ✕FAMILYは好きです。知らず知らずのうちに寄せてしまったのかも？ (2023年2月5日 19時) (
レス) @page41 id: 75b865d325 (このIDを非表示/違反報告)
まっつー - 最後のあとがきのこんにちはあるいはこんばんはってあったんですけどSPY×FAMILY好きなんですか？ (2023年2月5日 15時) (レス) @page41 id: af3ec55cb1 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - てんどんさん» やっと画像入手することが出来ました！遅くなってすみません…イメージ画像として登場人物紹介欄に貼ってもよろしいでしょうか？ (2022年2月11日 13時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)
こまよい雪狐(プロフ) - りんこさん» もちろんいくらでも待ちますよ！頑張ってください！応援してます！ (2022年1月3日 23時) (レス) id: bdceb5c82f (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - こまよい雪狐さん» ありがとうございます！次回作とは少し間が空いてしまうかもしれませんが、待っていただけると感謝感激雨霰でございます (2022年1月3日 18時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんこ | 作成日時：2021年8月3日 12時
