妹さんを僕に下さい!3 ページ18
『用は、護りたいんだよ。土方さん・・・十四郎さんのこと。危なっかしくて、自分の身の安全の優先順位がめちゃくちゃ低くて、強いけど脆い、この人を』
自分の中でもまとめるのが難しく、説明が長くなってしまったが、こういうことなんだなと、自分も自分で納得させられた。なんか変な気分。
「まるで男の言い分じゃねえかぃ。俺は、お前を護る奴じゃないと認めねぇ」
十四郎さん呼びしたことも相まって、不機嫌のボルテージがぐんと上がってしまった総悟。血管が浮き出てる。
「俺だって護られてばっかじゃねーよ。そうだったらなんで真選組副長やってんだって話だろーが」
「じゃあさっさと副長の座からおりてくだせぇ。んで二度とAに近づくな」
頑として認めてくれない総悟。オーラはどす黒いし、顔は般若の様。覗きをしている隊士が体をぶるっと震わせる。
『ふふっ』
でも、私には、今の総悟が寂しくて泣いてる小さな子犬を連想させて、
こんな兄に愛されて、私はとことん幸せ者だなと、思わず微笑んだ。
それを見て周囲の人は不思議そうな顔をするが、私はまた総悟と向き合う。
『ねえ、総悟。多分さ、姉さんも同じだったと思うのよ』
「姉上も?」
何が?イライラしているからか、乱雑に返される。
『十四郎さんを護りたいっていうの。姉さんの場合は、心のって方だと思うけど、子供の総悟に少し向きになって、でも冷静ぶってあなたを道場に連れていく姿を、姉さんはよく微笑んで見ていた
冷静な大人のように見えて、実はバラガキの血が残ってる十四郎さんだから、姉さんは彼を支えたいって思ったんだと思う』
「じゃあ何だ。俺が進んで道場に行ってたら姉上はこいつなんかに惚れなかったっつうのかよ!」
『それは・・・』
「こいつは!」
私の言葉を遮るように怒鳴る。一瞬、空間に静寂ができた。
「・・・こいつは、姉上の幸せを奪ったんだぞ。たしかにこいつは悪くない。俺がこいつの立場だったとしても、同じことをした。でも、弟として、兄として、お前を姉上と同じ道にいかせたくねーんだ
分かって、くれよ・・・」
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りんこ(プロフ) - まっつーさん» 確認してびっくりしています。全く意識してなかったです!でもSPY ✕FAMILYは好きです。知らず知らずのうちに寄せてしまったのかも? (2023年2月5日 19時) (レス) @page41 id: 75b865d325 (このIDを非表示/違反報告)
まっつー - 最後のあとがきのこんにちはあるいはこんばんはってあったんですけどSPY×FAMILY好きなんですか? (2023年2月5日 15時) (レス) @page41 id: af3ec55cb1 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - てんどんさん» やっと画像入手することが出来ました!遅くなってすみません…イメージ画像として登場人物紹介欄に貼ってもよろしいでしょうか? (2022年2月11日 13時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)
こまよい雪狐(プロフ) - りんこさん» もちろんいくらでも待ちますよ!頑張ってください!応援してます! (2022年1月3日 23時) (レス) id: bdceb5c82f (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - こまよい雪狐さん» ありがとうございます!次回作とは少し間が空いてしまうかもしれませんが、待っていただけると感謝感激雨霰でございます (2022年1月3日 18時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんこ | 作成日時:2021年8月3日 12時