青色に染まった私の人生。【おそ松さん】

もっと、なんて。 ページ10

主人公side




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片手で私の肩を抱き、もう片方の手で私の手を握っていた男の人の手を握る。私を抱いたその腕は男らしくて、逞しかった。




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「俺の大切な人に手を出したんだ。
それなりに対価を、誠意を見せてくれないか。」


「あぁ？」




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声は怖いが、穏便に済まそうとしているのが分かる。それに、ナンパをした男の人は応じる様子もなく、臨戦態勢に入った。




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「俺はこの赤塚で１番つよっ…!?」


「奇遇だな。俺も学生の時は赤塚で１番強かった よ。」




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壁際まで男の人を追い詰めたカラ松さんは男の人の顔スレスレに拳を入れる。メキっと密かに壁にヒビが入った。





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「病院送りや警察沙汰にはなりたくない、だろ？」


「ヒッ…！」



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男の人の耳元で何かを話しているのはわかるが内容は分からない。分かるのは男の人が顔を真っ青にしていっているということだ。





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「ここは、穏便にな？」


「ｸｿッ！覚えてろよな！」




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男の人はお決まりの言葉で逃げていく。カラ松さんはこちらに来て、掴まれてアザになった私の手首を撫でた。





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「女性の肌に傷をつけるなんて…Knight失格だ。」


「そんなこと、」


「すまない。」




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頭を下げるカラ松さんに対して私は「頭を上げてください。」としか言えない。渋々、顔を上げたカラ松さんは申し訳なさそうな顔をしていた。





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「せめて、何か償いを…」


「…カラ松さんのこと、もっと知りたいです。」


「え？」



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私が先程まで思っていた思いの内を晴らすと、カラ松さんは「俺も思っていたんだ。」と笑顔で返してくれた。





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「これから、互のことを知っていこう。girl。」


「はい。」




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