３話：偵察部隊長 ページ10
目的の倉庫街まで辿り着き、倉庫内の様子を確認する。
数名の自警団と私で偵察を行い、中に誘拐された少女の姿が確認された。
ギャング団の数は少なく、この場にいる人数でなんとかなりそうだった。
でも、問題が１つだけ……
『人質の数が多いですね……』
てっきり少女だけかと思っていたが、倉庫の中には少女の他に４人の幼い女の子がいた。
急いでインカムを繋ぎ、指揮を執る鬱先生へ現状報告をする。
＜そか、他にもなんか出て来そうな感じやな……応援必要か？＞
『いえ、これ以上人が集まると返って目立ちます』
＜分かった、本拠地はゾム達に行ってもらうわ。Aとショッピくんで何とかなるか？＞
『はい！お任せください！』
鬱先生との通信を終え、ショッピさんに向き直ると彼は苦い顔をしていた。
『どうしました？ショッピさん』
「……ホンマにやるんすか？俺、銃以外はあんま自信ないっすよ？」
『まあまあ、私に任せてくださいよ』
二ッと笑って、私は腰の短剣を抜いた。
『私がなんとかしますから、大丈夫です。だから、安心してください』
私はショッピさんと自警団の人達と作戦を立てる。
あまり時間がない為、手早く作戦をまとめると自警団の人達から困惑の声が上がった。
「あの……これではA様に相当な負担がかかります。１人で突入なんて、無茶です！」
『確かにそうかもしれません。ですが、これはチーム戦です。私が危なくなったら援護をお願いします。合図を出したら、助けてくださいね』
ニコッと笑って、私は１人倉庫の中に向かった。
比較的大きな倉庫の中に音もなく入ると、すぐにギャング団の一員が目に入った。
急いで身を隠し、様子を伺う。
まだ距離があるからか、会話の内容はハッキリ聞こえない。
それでも、耳を澄ませて拾った会話からするに、彼らがこれから行おうとしているのは私達の予想通りだった。
すすり泣く女の子達は拘束され、一か所に集められている。
ギャング団の男達が周りを囲んでいるため、迂闊に手を出すことができない。
飛び出したい気持ちをグッと抑え、静かに呼吸をする。
深い呼吸を数回繰り返し、頭と気持ちをクリアにする。
まだ、まだ行ってはだめ。
じっと耐え、一瞬を狙うんだ。
ひっそり身を潜めていると、男達が少女達に袋を被せ始めた。
キタ、待っていた瞬間だ。
最後の１人に袋を被せたのを確認すると、私は足に力を入れた。
―――行こう。
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双葉ちほ(プロフ) - #よにん。＠変人同盟さん» コメントありがとうございます！私もセレーナはお気に入りなので、嬉しいです♪ (2020年7月27日 17時) (
レス) id: 7ddb6147f4 (このIDを非表示/違反報告)
#よにん。＠変人同盟(プロフ) - セレーナちゃんちゅきだわ、、、気持ちわかるよ (2020年7月26日 21時) (レス) id: 56651a4ea9 (このIDを非表示/違反報告)
双葉ちほ(プロフ) - ああかさん» ありがとうございます！嬉しいお言葉……！更新、頑張りますね（笑） (2020年7月26日 17時) (レス) id: 7ddb6147f4 (このIDを非表示/違反報告)
ああか - うわぁ、、めっちゃいいです、、好きです。更新楽しみにしてます (2020年7月26日 0時) (レス) id: 0ba4941a1e (このIDを非表示/違反報告)
双葉ちほ(プロフ) - よにん＠変人同盟さん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年7月23日 17時) (レス) id: 35884a095a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：双葉ちほ | 作成日時：2020年7月2日 18時
