14話 ページ14
あのドキドキ☆尋問タイムからまた数日たった。たったのだが、いつも通り朔間家に遊びに行き書庫で二人して無言で本を読む日常が続いてる。
零君の良いところの一つは会話をしなくても空気が重くなったりしないところだよね。とても楽なのだ。
今日も備え付けのソファに腰掛け、手持ちのランプを頼りに本を読む。基本的に一族全員が太陽(昼)に弱いので家の窓は遮光カーテンが閉まってたり小さかったりする。
「A」
「……今の時間は?」
「夕飯の十分前。そろそろ下に降りるぞ」
ヤッベ、本読んでて時間忘れてた。危ない危ない。零君が居てよかった。ご飯すっぽ抜かしたらお母さんに殺される。
書庫から階段を降りてリビングに向かう。お昼に朔間家に行き、夕飯を食べて家に帰るという流れが最近の私の生活である。
そんなに行って迷惑じゃないの、って?今は珍しい大型連休期間で食費も支払った上で来ている。
「あっ、凛月君体調大丈夫?」
「………うん」
「大丈夫じゃなさそうだね」
ソファのクッションに埋まっているのは凛月君。彼は近所の子と仲良くなったらしいんだけど、もともと昼に活動するのは私以上に厳しいのにその子と遊ぶ(昼間)うちに無理が祟り、体調を崩していた。零君が付きっきりで看病していたのは記憶に新しい。
凛月君はとても顔がいい。うん、この兄弟は顔がいい。
彼は引っ越す前は一日中零君にべっっったりとくっついていたが、引っ越してからはそれほどくっついてはない。そう言ってもやっぱり零君と一緒にいる。
くっつきが収まった理由はさっき触れた友達ができたからである。近所に住んでいる私と同い年の男の子らしい。私は会ったことがないが、零君が話してくれるので、少しだけ知っている。
赤の他人の私に個人情報?知られてるという、なんとも通報待ったなしの状態である。
ごめんよ…見知らぬ少年よ……。情報流出はないから安心してくれ。
「凛月君、一緒にご飯食べれる?」
「……たぶん」
クッションに顔を埋めて全力でだらけてる。脱力することに関しては4歳とは思えない貫禄だ。
療養中はご飯を一緒に食べていない。消化にいいものを別で作り、零君が凛月君の部屋に持っていってたのだ。姿を見るのも数日ぶりな気がする。
零君が凛月君を運んでいるのを横目に席につく。今日はロールキャベツでした。伯母さんは料理が上手なのでいつも楽しみにしている。お味はいつもどおり美味しかったです。
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イッシー(プロフ) - とても面白かったです!続き楽しみにです‼︎ (2022年1月8日 2時) (レス) @page14 id: 38d413f226 (このIDを非表示/違反報告)
清掃員C(プロフ) - 続き楽しみにしてます……! (2021年8月2日 9時) (レス) id: 3f76f8d206 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chika | 作成日時:2021年7月17日 13時