◎36◎ コメ返:ユメさん ページ38
せっかく松野先輩を見つけたのに、私の背が低いせいですぐに見えなくなってしまった。
そこで10cm以上私より身長の高い千佳先輩に声をかけると、ぱっと目を輝かせて、その方向を見た。
「松野くん!おーい!」
千佳先輩が合唱と同じくよく響くソプラノの声で、松野先輩を呼んだ。
すると、こちらへと歩いてくる足音は聞こえてくるものの、周りがごったがえしているため、姿を確認することができない。
「松野くん、もうすぐ出番だよ!」
千佳先輩の弾んだ声の後から、聞きなれた、大好きな声が聞こえてきた。
「お、まじかあーもう出番かよー」
私はその気だるげな声を聞けただけでも嬉しくなった。
そして、千佳先輩の後からひょこっと顔を出した。
ーぱちっと目が合った瞬間、面食らったように驚いた顔をした松野先輩は、なぜかすぐに視線をそらすと、千佳先輩に話しかけた。
「松野先…」
「あれ?高久、Aと知り合いなの?」
声が聞こえなかったのかな。
私は多少疑問を抱きつつ、いつものように松野先輩の方へ歩いた。
「あ、Aちゃんは、合唱部の可愛い後輩なの!」
にこっと私に笑いかけてくれた千佳先輩に笑い返しながら、松野先輩に、笑いかける。
「松野先輩、こんにちは!」
「…よお。」
しかし、いつものような、くしゃっと笑う松野先輩ではなく、何か無理をして笑ったような、微妙な表情をした。
私は、そんな松野先輩を見ていたら、どうすればいいのか分からなくなってしまって、すす、と足を戻すと、千佳先輩の隣へと戻った。
「松野くん、そろそろ入場門行こっか!」
何も気づいていないのか、松野先輩に声をかけた千佳先輩。
松野先輩は、千佳先輩に優しく笑いかけると、おう、と返事をして、歩きだした。
「じゃあね、Aちゃん!」
千佳先輩がにこっと笑って手を振ってくださるけど、私には、振り返す余裕なんて、なかった。
ーおかしい、気がする。
ー前までは、私にも、優しく笑いかけてくれたのに。
私は胸元のシャツをきゅっ、とにぎりしめると、松野先輩へ、「体育祭、頑張ってください!」と声をかけた。
ーやっぱり、返事はなかった。
◎◎◎◎◎
ユメさんへのコメント返し
カラ松推し…!
出番増やせたら光栄です!
遅れてしまいすみません!
更新頑張ります!
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あるふぁ0(零) - 読んでいて幸せな気分になったり、展開が毎回面白いです。 更新楽しみにしていますね。 頑張ってください!! (2019年5月27日 14時) (レス) id: f5d5643549 (このIDを非表示/違反報告)
りっぴょん(プロフ) - リクエストなのですが、おそ松が自分以外の他の人とイチャイチャしている夢主を見て嫉妬するなんていう展開は作れないでしょうか!? お返事待ってます! (2019年4月22日 16時) (レス) id: c29b2a608c (このIDを非表示/違反報告)
りっぴょん(プロフ) - リクエストなのですが、おそ松が自分以外の他の人とイチャイチャしている夢主を見て嫉妬するなんていう展開は作れないでしょうか!? お返事待ってます! (2019年4月22日 16時) (レス) id: c29b2a608c (このIDを非表示/違反報告)
ライム(プロフ) - とても素晴らしい作品です!読んでいて胸がキュンキュンします。応援しています!これからも頑張って下さい! (2019年4月22日 13時) (レス) id: 928e00f70d (このIDを非表示/違反報告)
ユメ - 初めまして。カラ松推しなのですが、おそ松兄さんのことも好きになりました(*^^*) 夢主ちゃんも少し天然だけど可愛らしいです♪ 更新頑張って下さい! 応援しています(^^) (2017年3月13日 12時) (レス) id: 794681af9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のちゅ | 作成日時:2016年1月30日 18時