【おそ松さん】違って【おそ松】

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起きていた。









俺は授業に飽きてしまい、ふて寝をしようとゴロンと寝転がった。





もう夏の風だな。





もうすぐ夏休みか、なんて呑気なことを考えつつ、空を眺めていると、聞こえてくるドアの音。





心当たりはそう、一人しかいない。



Aだ。





とっさにそう思ったものの、なんとなく起きるのがめんどくさくて、狸入りをした。





「…寝てるのかあ…」





すぐ側にいるらしいAの声が聞こえ、ああ、やっぱりAだったと考える。





帰るかと思いきや、そのまま横にゴロンと寝転がるAに、授業出ろよ、とか言ってやりたいけど、人のこと言えないので黙る。



「…眉毛下がってる…」



やべ、寝てないのばれたか、と焦ったが、どうやら違うらしい。



能天気にAが俺の頬を触ってきた。





突然の事に俺の体の全ての機能がストップする。






寝てるからってやりたい放題だなAチャンよ。




結構心臓がきついんだけど。






ふわっと吹く風の音と共に、Aの寝息が聞こえてきた。





寝るの早。




てか、いくら暖かくなってきたとはいえ、ここで寝たら風邪引くだろ。




人のこと言えないけど。





まあ、Aは女の子だしさ。



俺がやれやれとAを見ると、





松野先輩、なんて寝言を言いながら幸せそうに寝ている。





可愛いすぎか。





可愛いすぎかよ。





情けなく片手の腕で顔を隠して赤面する。





こんななついてくれる後輩っているもんなのか。









いいや、風邪引いちゃうし、しょうがない。
なんて自分で自分を納得させて、Aの腕を引いて、そのまま優しく抱きしめる。









俺とは比較にならないほどの柔らかい感覚に驚く。









くそ、なんか可愛い。





Aの寝顔を眺める。
普段は見えない眉毛とか、耳とか、それだけで俺は更に赤面する。





女の子のいい香りするし。








もしや俺って年下好き？





いやいや、まさか。






俺はハハッと、一人で笑うと、意識を手放した。

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