検索窓
今日:1 hit、昨日:6 hit、合計:46,915 hit

#2 ページ3

ウンバァァァァ…



流れる景色はいつもと同じなのに、目の前に視線を向ければ金髪と黒髪のツーブロック。
不思議な気分だ。

お腹に手を回してぎゅーっとすれば、千冬の匂いでいっぱいになる。


あぁ、なんて幸せな時間なんだろう。


って心の底から思った。


もう集会なんていいからこのままどっか行きたいなー…


そんな事したらマイキーに怒られるかな、

……怒られるな。



少し走った所で千冬が話し出す。


「いつも三ツ谷君やマイキー君がAを後ろに乗せて送り迎えしてるの見てて羨ましかったんだ。」


全然気付かなかった千冬の思い。
そんな風に思ってくれていたのは素直に嬉しい。


「でも俺、バイク持ってねぇし…それ場地さんに言ったらバイク貸してくれるって言うから、貸して貰った!」


声色から千冬の笑顔が想像出来る。
わたしも自然と笑顔になる。
圭介に感謝だ。


「あー、やっぱバイク欲しいなぁ!そしたらさ、こうやって毎回俺がAを送り迎え出来んのに。」


『でもバイクって高そう。』


「高ぇ。くそ高ぇ。誰か譲ってくんねーかなー。」


『…』


バイク…か。

気づけばもうすぐ武蔵神社に着く。
あっという間だったなぁ。なんて思っていると、
何故か千冬はスピードをあげた。


『千冬?』


「ちょっと一周だけ!」


その声は悪いことを考えている子供のようで。
そんな千冬も大好きだと心の中の自分が言う。

だけど楽しい時間というのはあっという間で。
もう一周が終わろうとしている。


少し早く家を出たので、まだ時間に余裕はあるはず。


スピードを緩めた千冬の後ろからハンドルを握る手を重ねてまわすと、再び加速するバイク。

慌てた千冬が声を上げる。


「ちょ、A!?」


『もう一周!』


結局、神社の周りを三周してからバイクを止めたわたし達に圭介が近づいて来る。


「お前ら何周してんだよ、人のバイクで。」


「場地さん!すみません!」


『圭介、ありがとう!凄い楽しかった!』


「そーかよ。」


『うん!今度ペヤング奢るね。』


「10個な。」


『分かった!』


「は?」


即答したわたしにマヌケ面の圭介。
だってわたしは今機嫌が良いのだ。
ペヤングぐらい何個だって奢ってやる。

#3→←東卍は日和らない #1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
98人がお気に入り
設定タグ:東京リベンジャーズ , 松野千冬 , 原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Tmwixx | 作成日時:2022年10月10日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。