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やきもち*Honoka ページ5

昼休みが終わり、5時間目が始まった。

私の席は一番窓側の列。

窓からの暖かな日差しとそよ風にウトウトしつつ、先生の声を聞いていた。


あずみの話では、もともと実君は映画を見に行くメンバーじゃなかったらしい。

河上先輩達と話してると、実君も行きたいって言ってきたんだって。

それを聞いてから余計にモヤモヤした気持ちになった。

映画を見に行く女子の3人のなかに、好きな人がいて、一緒に行きたいとかじゃ…。

先輩達もいるし、そうだとも限らないけどそうじゃないとも言えない。

決して自分の事を好きだとか思って無いけど、それでもやっぱり変な気持ちになる。

「如月、聞こえてるのかっ。」

「へ?」

やばい。ボーっとしてたら変な声出ちゃった。

皆笑ってるし。

「へ?じゃないだろ。真面目に授業を受けろ。」

先生が怖い顔をして言う。

「はい、すみません。」

ちらっと後ろを見ると莉花が口パクで「大丈夫?」と言っていた。

私は、小さく頷き前に向き直した。

知らない間に授業が進んでいて、残りの時間は板書を移すので精一杯だった。


今日は顧問の先生の出張で部活は無し。

放課後に近所のコンビニに6人みんなで集まった。

それぞれパフェやジュースを買って公民館に移動する。

冷房が効いていて、飲食可能な公民館は、この辺の小中学生のたまり場。

他部員は部活があるから、今日は中学生がほとんどいない。

暑いねーなどと話していたが、美波が話題を持ち出した。

「でもさー、良かったの?あずみと先輩、二人きりじゃなくて。」

あの事か、と思った瞬間、またモヤモヤが戻ってきた。

「二人きりなんて耐えらんないもん。ドタキャンとかやめてよ二人とも。」

あずみの顔は真っ赤だ。美波と由佳はいたずらっ子みたいな顔をした。

「うん、頑張って風邪ひくね。」

と由佳。

あずみは冗談だと分かっているので、頑張らなくていいから、と笑っている。

私も行きたいって言えたらな。

この会話にすら入れていないのがもの凄く辛かった。

二人きりのデートじゃなくても、一緒に街を歩けたら。映画の感想を言い合って一緒に笑えたら。

そんなことできる距離でもないけど、そんな夢を描いてしまう。

いつか結ばれたい、と。

満月*Azumi→←恋バナ*Honoka



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設定タグ:ミル , 恋愛小説 , オリジナル   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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ミル@六つ子会(プロフ) - 桃野忍さん» コメントありがとうございます。頑張ります。 (2017年4月5日 19時) (レス) id: f7ad7768cc (このIDを非表示/違反報告)
桃野忍 - コメント失礼します。可愛くて素敵な文章で、とても楽しめました! 更新頑張ってください。 (2017年4月5日 13時) (レス) id: 15d614dddd (このIDを非表示/違反報告)
ミル@六つ子会(プロフ) - 日波輪廻さん» ありがとうございます! (2017年3月10日 21時) (レス) id: 87ac6e7014 (このIDを非表示/違反報告)
日波輪廻(プロフ) - 読みました。すごく可愛らしくて、キュンキュンしました!! (2017年3月10日 17時) (レス) id: 2dbf9d3e38 (このIDを非表示/違反報告)
ミル@六つ子会(プロフ) - 柚葉さん» ありがとうございます。誤用直したつもりだったんですが、のこってましたか(-_-;)時間が空き次第、直します。 (2017年2月26日 20時) (レス) id: 87ac6e7014 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミル | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2015年6月19日 22時

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