恋バナ*Honoka ページ4
「二人とも〜、コイバナ混ぜてっ！」
そう言って、あずみが千歳に後ろから抱き着いた。
……千歳苦しそうなんだけど。
「私も〜。」
そういったのは、莉花。
この4人が、このクラスのイツメン。
「ねぇ皆、進展はあったの？」
莉花がそう尋ねると、あずみは嬉しそうな顔をした。
え、嘘。
もしかして、何か進展があったのかな。
恋敵とかじゃないけど、なんとなく、後れを取ってしまった気がする。
「あのね、河上先輩とね……」
少し、顔を赤らめて、もったいぶるように話し出すあずみ。
あずみの片思いの相手は河上和哉先輩。実君と同じバスケ部の３年生。
「何々、何かあったの？」
もの凄く興味津々な千歳。人のコイバナへの食いつきは凄いけど、自分のこと話してくれないんだよな、千歳。
面白くもなんともないからって言って。
「えっとね……一緒に、映画行くんだ。」
凍りついた様に、私達の動きが止まった。
「「はぁぁぁ！？」」
私も千歳も、それしか言葉が出なかった。
羨ましい、ズルい、そういう感情と、劣等感みたいなものが、その叫びに込められて出てきた。
「で、メンバーは？」
たった一人冷静に尋ねる莉花。
あずみは、「ばれた？」とでもいうように、舌を出した。
「えっとね。バスケ部の、豊川先輩と成田先輩。それから美波と由佳と」
美波と由佳は、別のクラスになっちゃったイツメンの２人。
なんだ、デートかと思った。安心したような、嬉しいような。
こんな気持ち、あずみに失礼だよね。
「あ、実も行くよ。」
あずみは、私の方を見て言った。
「穂乃果、あずみにダーリン取られるよ。」
ニヤニヤしながら千歳が言う。
千歳がダーリンの部分を強調したのは気のせいだ、うん。
「いいチャンスじゃん。楽しんできなよ、あずみ。」
あずみの肩を叩きながらも、私の方を見てる莉花。
「べ、別に気にしてないし。あずみは実君とったりしないもん……ね、あずみ。」
そんなこと起こらないって分かってても、ちょっと不安になって、言葉を付け足す。
「もちろん。だって、私が好きなのは和哉先輩だし。」
そう断言して、またほんのり赤くなるあずみ。
２人きりじゃないにしても、やっぱり羨ましい。
好きな人と出かけるってことも。実くんと出かけるってことも。
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ミル@六つ子会(プロフ) - 桃野忍さん» コメントありがとうございます。頑張ります。 (2017年4月5日 19時) (
レス) id: f7ad7768cc (このIDを非表示/違反報告)
桃野忍 - コメント失礼します。可愛くて素敵な文章で、とても楽しめました! 更新頑張ってください。 (2017年4月5日 13時) (レス) id: 15d614dddd (このIDを非表示/違反報告)
ミル@六つ子会(プロフ) - 日波輪廻さん» ありがとうございます！ (2017年3月10日 21時) (レス) id: 87ac6e7014 (このIDを非表示/違反報告)
日波輪廻(プロフ) - 読みました｡すごく可愛らしくて､キュンキュンしました！！ (2017年3月10日 17時) (レス) id: 2dbf9d3e38 (このIDを非表示/違反報告)
ミル@六つ子会(プロフ) - 柚葉さん» ありがとうございます。誤用直したつもりだったんですが、のこってましたか(-_-;)時間が空き次第、直します。 (2017年2月26日 20時) (レス) id: 87ac6e7014 (このIDを非表示/違反報告)
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