観戦少女 (ページ7) - 小説/夢小説

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なんだか、女の子はバスケを見に来たのではなくて黄瀬くんに会えることを狙ってきた子のような感じだった。

「ねぇ！黄瀬くんこの後時間ある？わたしたちと遊ばない？」
「いや、あの、すいませんけど「えー！いいじゃん！いこーよー！」」

『涼太くん！さっきの試合で見返したい所あるから一緒に見て欲しいって笠松さんが呼んでるよ』

「今行くッス！
そーゆー訳だから、ごめんね」

そういって女の子の集団を抜けた黄瀬くんはどこか疲れていた。

「笠松先輩マジ助かったッス！」

「？俺はなんも言ってねぇぞ」

『ごめん、さっきのは嘘だよ。見てたら困ってそうだったから…迷惑だった？』

「！！！そんなことないッス！ありがとうAっち！」

『Aっち？』

どうやら黄瀬くんと仲良くなれたみたい？です。

～♪～♪♪

着信緑間真太郎

あ、たぬきの信楽焼の人。
そういえばお礼がしたいとかなんか言ってたっけ。

一緒にいる黄瀬くんと笠松さんに断りを入れ、電話に出る。

『もしもし』

「もしもーし！白石さん？ごめんねー真ちゃんなんだけど試合に負けちゃって会える状態じゃないんだわ！だからまた今度埋め合わせさせて欲しいんだけどそれでもいい？」

電話から聞こえてきたのは緑間くんじゃなくて、一緒にいた友達の声だった。

『試合惜しかったもんね。それに今日のことはお礼とかしてもらう程のものじゃないから気にしないでって伝えておいてくれる？それじゃあ』

電話を切り、私は帰る支度をする。

「ねぇAっち、これから時間ないッスか？笠松先輩と飯食いに行くことになったんだけど一緒に行かない？」

『行きたい！』

「んじゃ、行くか！」

笠松さんの声で私達は荷物を持ち会場を出た。

別に試合を見に来たからと言って大我達には自分から会ったりしない。

マネージャーでもないクラスメイトだし、話はここじゃなくても明日学校でできるから明日の楽しみになる。
差し入れは前日に渡して試合の次の日タッパーを返してもらっているのが私たちのお決まりになっていた。