観戦少女 (ページ47) - 小説/夢小説

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「あらら～室ちんどうしたのそんな慌てて」

「俺達の泊まってたホテルの部屋が浸水したらしい」

「ふーん、大変だねー」

「それで、代わりの部屋を用意してもらう予定だったんだが他の部屋も浸水したみたいで使えないみたいなんだ。しかもこの雨で近辺のホテルはどこも満室になっていて、俺達も探すの手伝ってくれって荒木先生が」

つまり、辰也たちは今日泊まるところがないってこと？
うーん。二人とも男の子だし、流石に怒られるかな…私が大我の部屋に泊まりに行けばいいのかな…

「え～なら俺ここに泊まるし」

「………え？」

「Aちん…ダメ？(ｳﾙｳﾙ」

『いいよ！』

敦くんの顔を見たら断れなかった。

「ってことだから～室ちんは頑張って探してね～」

「敦！？何を言ってるんだい！？それなら俺もここに泊まるからな！！」

「だってここならスイーツビュッフェから近いし」

「あぁ…そういうことか。A、俺もお世話になってもいいかい？」

『うん、どうぞ。それなら服も乾燥じゃなくて洗濯しちゃうから他に汚れたのあったら出しといて。雨も収まってきたし、今からごはんの買い物してくるけど食べたいものある？』

「あ、なら俺もお菓子なくなりそうだから行く～」

昼間に買っていたお菓子はほとんどなくなったらしく、びっくりした。

『辰也は？』

「俺は先生にも連絡しとかないといけないからここにいるよ。あと俺はお肉が食べたいかな」

「いいね～、俺も食べたい」

敦くんに荷物はちゃんと持つんだよ、なんてお母さんみたいなことを言いながら送り出してくれた。

スーパーに着くと敦くんは真っ先にお菓子売り場に向かったのでまた後で回収しよう。
多分あそこから動かなさそうだし。

私は必要な材料をカゴに入れ、ついでに明日の朝ごはんになりそうなものも買った。

『敦くん、そろそろレジ行くけど終わった？』

子どもがたくさんいるイメージのお菓子売り場で2mほどある敦くんは見つけやすかった。

敦くんは自分のカゴを持ってきていて、駄菓子やねればねるほど色が変わるお菓子など沢山入れていた。

「うん、俺も今終わったところ～」

2人でそれぞれレジに並び、お会計を済ませたあと敦くんは買い物袋を持ってくれた。

2つあるから1つ持つよ、と言ったら軽いお菓子の袋を渡してくれた。