colorful station.。

end page.。 ページ48

不思議そうにしている私を見て、貴和は顔を上げる。


そして微笑みながら静かに言ったんだ。


「…何で伝えようと思ったこと、先に言っちゃうかな。」


「…へっ…？」


ビックリして、思わず声が裏返ってしまった。

「クスッ…
なにその声」


…え、ちょっと待って。

貴和が伝えたかった事って、まさか…






「俺も、Aが好きだよ」







今までで、一番大きく心臓が高鳴った気がした。


「このガトーショコラ、俺にあげるつもりだったんなら食べてもいいよね」


完全にフリーズしてる私をよそに、貴和はボロボロのガトーショコラの欠片を口の中に放り込む。


「うん。美味い」


今の貴和に効果音をつけるなら「ニコッ」だろう。

その笑顔にね、不覚にもドキッとしちゃったんだよ。



「貴和…」
「何？」

「これは夢…？」
「夢じゃないよ」

「じゃあ幻覚だ」
「違うよ。」

「だってこんな幸せなことありえない」
「しょうがないな。
じゃあ幻覚じゃないって証明してあげる」



そして貴和は、私をふわりと抱きしめた。


「幻覚だったら、俺の体温なんて感じないだろう？」







＿All of you hope that wonderful Valentine is spent.＿

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