colorful station.。

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「できたっ！」


焼き上がったチョコクッキーを見て、はしゃぐ奈子。


私もこれぐらい無邪気になれたらな……。


そんな私の気持ちも知らずに、奈子はラッピングの準備をし始める。


「ほら、お姉ちゃんも、早く。」


奈子に急かされて私もラッピングを始める。


「奈子は智くんにあげるんだ！お姉ちゃんは誰にあげるの？」


そう聞かれて、真っ先に思い浮かんだのは……若武。


……どうしてだろう。


でも、若武やkzのみんなは毎年すごい数のチョコをもらってるから……
私からもらっても嬉しくないだろうな。


私には友達は若武達しかいないから……誰にも渡せないな。


そう考えていると、奈子が可愛いリボンで結んだ袋を持って立ち上がった。


「奈子、智くんに渡しに行くから、お姉ちゃんも一緒に行こ！」


私がラッピングし終えた袋を、奈子は私に押し付ける。


「ほら、行こ！」


私はほぼ奈子に引っ張られるような形で、外に。


仕方なくついていくと、家を出て少ししたところに、若武が立っていた。


「……あ、アーヤ。」


……なんで、ここに？


奈子は、じゃあお姉ちゃん、頑張ってね、なんて言って、どこかに行ってしまう。


「あのさ、アーヤ。今日、なんの日か知ってる？」


……本当に、どうしよう。


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