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小塚side

「はぁ……」

何回目だろう。ため息ついたの。

さっき、新聞でアーヤの詩を読んだ。
すごく繊細で心のこもった文章だった。
恋心の詩だった。

僕は………アーヤのことが好きなんだ。
自分をしっかりと持っていて、努力を惜しまず、何ごとにも真剣に向き合う。
ちょっと不器用で鈍感だけど、そんなアーヤを僕は好きになったんだ。

でも、あんなにもその詩の人をおもっているなら、僕に勝ち目はない。
きっと、探偵チームKZの誰かだ。

KZの皆なら、すごくいいと思う。
僕なんか目に入らないだろう。

哀しい。
アーヤが好きなのに。
でも、アーヤの気持ちを大切にしたい。

今日はアーヤから集合がかかってる。
『女の子からの贈り物』らしい。
バレンタインだ。
皆にあげるつもりらしい。
誰か一人にだけ特別にあげるのかもしれない。
…………諦めるしかない。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
彩side
今日、皆にチョコレートを渡すために集合をかけた。
授業後、カフェテリアへの階段をのぼっていると、上から佐田真理子が下りてきた。
秀明にも来てるんだよね。

ヤバイとおもって下を向いて素早く階段を上ろうとした。
けど、腕を捕まれてそうすることができなかった。

「立花彩!お前生意気。普段は大人しいふりしてるくせに、『恋してますぅ〜』なんてダサ。」

ムッとしてしまう。
いつもは気にしないようにしてるのに。

「なんであなたにそんなこと言われなきゃならないの?」

「口答えすんなよ!」

そう言って佐田さんは軽く私を押した。
佐田さんにも悪気はなかったと思う。
でも、私はバランスを崩してうしろに倒れてしまった。
階段を転げ落ちる。
佐田さんは怖くなったのか、逃げてしまった。

踊り場で転がったまま、動けない。

「痛っ!」
体中がヒリヒリする。

「アーヤ!」
そこに、皆がかけよってきた。

「大丈夫か?」
「何があった!」
「説明しろ!」
「今はまだ動かない方がいい。」

皆、心配してくれてる。
でも……小塚くんは?
小塚くんだけなにも言わない。
不意に小塚くんがこっちを見て私を睨んだ。

えっ?
なんで?
私、小塚くんに嫌われたの?

「小塚?」

「ゴメン、今日は帰る。」

そう言ってスタスタ階段をおりていく。

行かないで!
行かないで………
こわい。
もう今まで通りにはいかないの?
一番……そばにいてほしいのに。

end page.。→←station eight.。



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Disney★ - 歌詞を元にしていても、フラグを外して、記載していても、歌詞の転載は違反ではないでしょうか? (2018年4月11日 20時) (レス) id: 9f53b71922 (このIDを非表示/違反報告)
あーや - 面白かったです! (2017年4月23日 20時) (レス) id: ca25a3e326 (このIDを非表示/違反報告)
ち あ き(プロフ) - 菊香さん» えっとー、歌詞を元にしているものですので! (2016年4月23日 20時) (レス) id: 592baf6932 (このIDを非表示/違反報告)
菊香(プロフ) - ち あ きさん» あの、歌詞の転載は違反だと思うのですが…。たとえ、ワンフレーズでも著作権に関わるそうです。もし、間違っていればすみません!!詳しくは、こちらを確認してみてください。→http://uranai.nosv.org/u.php/novel/rule/ (2016年4月23日 12時) (レス) id: aea442a5e9 (このIDを非表示/違反報告)
ち あ き(プロフ) - 桜さん» 私のお話の源は歌詞です。オリジナルフラグは外していますし、そう記載したはずなので、大丈夫だと思いますが…? (2016年3月27日 7時) (レス) id: 592baf6932 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Satellite x他1人 | 作者ホームページ:×  
作成日時:2016年1月29日 10時

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