【REBORN!】真逆な二人 (ページ18)

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17話ページ18

Aは今日は学校に行かず、部屋で意識を飛ばしていた。また骸に会っていたのだ。

「約束は守ってくれているようですね。助かります」

「まあね。あ、今夜俺の戦いあるみたいだけど来る？」

「そうですね…遠巻きながら拝見させていただきます」

そう言うとAはニッコリ笑った。つられて骸も笑うと意識を戻した。また食料を買い黒曜ランドへ向かった。慣れたもんでAが行っても噛みつかれなくなった。

「あっ！遅いびょん！腹減って死ぬかと思ったびょん！」

「ごめん、ごめん」

犬に渡すと千種がぼそりと礼を言った。Aはクロームの頭をくしゃくしゃに撫でた。

「悪い。今日俺が戦う日なんだ。だからもう行くわ」

「…頑張って」

クロームがそう言うと微笑んだ。

「ありがとう」

そう言って黒曜ランドを後にした。辺りはすっかり暗闇に包まれていた。並盛中へ到着すると、全員揃っていた。こちらに気付いた獄寺は叫んだ。

「遅ぇぞ!!!!十代目を待たせるんじゃねぇ!!!!」

「ごめんって。そんなに怒らなくても」

頭を掻きながら謝った。当の本人は獄寺を宥めている。了平の一言で全員で円陣を組んだ。Aは笑うと校庭へ出た。

「今宵の戦いは夜空です。夜空の守護者足るものいかなる状況でも臨機応変に戦っていただきます。ドームの中では何も見えない闇です。さらに色々な武器が置いてあります。有効にお使い下さい」

「はいよー。じゃあね行ってくる」

そう言って手を降った。校庭にはドームみたいなものが設置されており、中に入ると暗闇だった。全く回りは見えない。相手の姿を確認することも出来ずにいる。

「君が僕の相手の一之瀬君？」

「えっ、そーだけど…どこにいるの？つか君誰？」

「ここだよ」

すぐ真後ろから声がし、その場から離れた。ギャラリーでは二人の様子は見えている。特殊なカメラでリアルタイムで撮影され、モニターに写し出されているのだ。

「クククッ！僕はスカー。夜空の守護者さ」

「……ふぅん」

Aはキョロキョロと辺りを見回した。何も見えない。相手にはAが見えているようだ。