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14話 ページ15

「俺に幻術教えてくれ」

そう言うと骸は目を見開いた。Aの目からは、決して嘘や冗談を言っているようには見えない。ということは本気でそう言っているのだろう。ましてや、かつて直接的ではないが、敵だった相手にだ。というか何故骸が幻術を使えると知っているのか。色んな疑問が残る。

「……いいでしょう。その代わり僕の願いも聞いてくれませんか?」

「いいよ」

クフフ、と少し変わった笑い方をした。骸のだした条件というのは、黒曜ランドにいる仲間に食料を渡すことだ。

「そんなんでいいの」

「ええ、十分ですよ。さあ、始めましょうか君もそうですが、僕にも時間がない。説明しますと此処は僕の精神世界です。ここに貴方がこれたということは少なからず貴方にも幻術の素質があるはずです。それを短時間で引き出しましょう」

そう言うと、武器を取りだした。Aも一応、懐から鎖をとりだした。

「…どうやら君は夜空の守護者ですね。ならば話が早い。生まれつき闇…いえ、黒い靄を出せたりしませんか?」

「"黒いもや"?」

そう言うと武器をしまい、右手を前にだした。するとみるみるうちに手は黒い靄に包まれた。足元からも黒い靄は放出されている。

「これのこと?」

「そうです。それと同じ要領で白い霧を出してみて下さい」

すると、Aが放っていた黒い靄は白い霧に包まれ消えてしまった。目を見開きその光景を見詰めた。

「出来た?」

「ええ、完璧です。あとはイメージを作るだけです」

Aは言われるままに、どんどん幻術をマスターしていった。それは骸も驚く程だ。

「コツは掴んだようですね…では、僕はそろそろ行きます。クロームと犬と千種のことを宜しくお願いします」

「うん、じゃあね、ありがとう骸」

そう言いながら骸に近付いた。骸の額に手をあてた。骸は驚き固まっている。

「おやすみ、"良い夢を"」

「!!…クフフ…ありがとうございます」

Aがしたことの意味がわかったようで、微笑んだ。ニッコリ笑いかけるとAはゆっくりと目を覚ましたのだった。

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Rin´(プロフ) - クラマさん» 了解しました!もう暫くお待ち下さい! (2017年6月17日 17時) (レス) id: 71af32377f (このIDを非表示/違反報告)
クラマ - 更新よろしくお願いします (2017年6月17日 17時) (レス) id: 1e777ebebe (このIDを非表示/違反報告)
Rin´(プロフ) - ゆゆ式さん» ありがとうございます!頑張ります(p^-^)p (2017年5月4日 8時) (レス) id: 435c1cb043 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ式 - 更新頑張ってください (2017年5月3日 11時) (レス) id: b6c9598fbe (このIDを非表示/違反報告)
Rin´(プロフ) - 了輔さん» お仲間ですね!私も大好きです(*゜ー゜)ゞ (2017年1月1日 20時) (レス) id: 435c1cb043 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Rin´ | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru  
作成日時:2016年4月20日 9時

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