第42話 ページ43
.
リヴァイside
「行かなかったの！？」
「…あぁ」
ガタン！と大きな音を立てながら立ち上がり、何で！？と驚いた表情を見せるハンジ
昼の休憩時間にハンジはのこのこやって来ては「落ち着いた？」と尋ねてきた
何が落ち着いたなのかはきっと「"例"のことに関して整理がついたか」ということだろう
そして、今Aにこの前一緒に思い出の場所である、丘の上の公園に行こうと誘われたが断ったことを伝えるとハンジは怒り出した
「何で行かなかったの！？行けばよかったのに！」
「俺にとってはどうでもいいことだ。もう知りたかったことは知れた、それで十分だ」
「でも、Aはまだ悩んでるんだよ？そんなの自己満足に過ぎない…リヴァイの自分勝手だよ」
「……んなの分かってる。だが…思い出しちゃいけねぇような気がする…」
もし、Aとあの場所へと行ってしまうと思い出してしまう。でも、それは思い出してはいけない記憶のような気がしてならない
思い出してしまったら…この幸せな日々が壊れていきそうで…
「リヴァイってさ…見た目によらず怖がりだよね」
「……は？」
「Aはそんな子じゃないよ。リヴァイが思ってるような子じゃない…」
「……お前は…俺らのこと何でも知ってんだな……気持ちわりぃ」
「っはは…まぁね、私は君たちの親友だからさ」
こんな変人2人が俺の幼馴染ってか…
迷惑なことしかしねぇし、イライラさせる名人で毎日がうんざりだっただろうな。
だが、悪くない友人だ。
「とにかく、今日の仕事終わりでもいいから一度2人で行ってみなよ。きっと何か思い出せるんじゃないかな」
「……さぁな」
「…逃げんなよ、リヴァイ」
荷物を持ち、店のドアに手を掛けながらハンジは俺に言った。
なんだ、クソメガネのくせに…、なんて思うが今日は何か違う…
「…あぁ」
そう返事を返すとハンジは振り返り、いつもの二カッとした笑顔を見せ「じゃあね」と手を振りながら店を後にした
俺は誰も居ない店を見渡し、ふと考える。
「逃げんなよ…ってか」
俺には似合わない。"逃げる"なんて言葉…
いつの間にか俺は小さく1人で笑っていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 199人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サクヤ - 兵長スマイルみたい (2017年2月3日 19時) (
レス) id: 18ba645ccb (このIDを非表示/違反報告)
SS - 何回読んでも最高だ (2016年1月9日 2時) (レス) id: 0b4dc6d3ed (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - リヴァイ店長、スマイル下さい私にも！！（←）とても面白くて最後は泣きそうになりました！これからはてな様の他作品も読ませていただきます！ (2016年1月7日 16時) (レス) id: 958aa37ba1 (このIDを非表示/違反報告)
はてな(プロフ) - 千乃さん» そんなそんなっ…凄く嬉しいです！そんな事言って頂けて感極まりました…！お気に入り登録も本当に有難いです。新作作ったので良かったら…コメントありがとうございました！ (2015年11月30日 5時) (レス) id: 8abb1e480e (このIDを非表示/違反報告)
はてな(プロフ) - 遙真さん» 観覧、コメントまでありがとうございます！感動して頂けて嬉しいです。ありがとうございます！ (2015年11月30日 5時) (レス) id: 8abb1e480e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はてな
| 作成日時：2015年4月14日 20時
