第31話 ページ32
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『俺も、Aのこと好きだけど…』
いや、違う。あれは違う。絶対に違う。
首を何度も振ってみても離れない、昨日のエレンの言葉。
昨日の帰り道、結局はエレンに家まで送ってもらい少しだけ気まずい雰囲気になっていた
けど、何処までも優しいエレンは「今日、楽しかったな!」とか「付き合ってくれてありがと」など笑ってこの雰囲気を壊してくれた
私もいつの間にか「嫉妬」なんて吹き飛んで、良かったと安心してエレンと話をしていたのだが…
「じゃあ、送ってくれてありがとうございました」
「ま、男として当たり前のことしただけだけど♪」
「助かりました。エレンのそういうとこ好きです」
ああああああああ!と気づいた時には遅く、私は「優しい人はモテますからね!」と意味不明な言葉を続けた
エレンは「あ、あぁ!そんなもん…かな?」と苦笑いを見せた。
せっかく気まずい雰囲気から脱出できたのにっ
私のバカ野郎!死んじゃえ!!消えたい!!!
と、その時にエレンは更に私を混乱させる、いやさせた言葉をこっそりと呟いたのだ
「俺も、Aの事好きだけど…」
「…え、あ…あれ…えっとっ…」
「じゃ、じゃあ!」
真っ暗な道に、ただ1つの街頭で照らされていたのは真っ赤に頬を染めたエレン
乱暴に別れの言葉を吐いては、さっさと背を向け去って行ってしまった
「あれはあれだ。そう、友達。like」
仕事が終わり、家に帰ってベッドの上でゴロゴロしながら昨日のことを思い出す
私も何であんな事言っちゃったのかなぁ…
勢かな、でもそんな勢いがつく話なんてしてないし…
「はあーもう!」
こういう時はエレンのことを考えないようにするのが一番ですよね。
「よっし!」
リヴァイさんの笑顔を見れるにはどうしたらいいかを考えよう!
私はペンとメモ帳を取り出し、必死にエレンの事を考えように努力をした。
その結果…
「……朝…」
メモ帳を見てみると、3ページ程にわたって「リヴァイさんの笑顔を独り占めしてみよう作戦!」と題された作戦が書かれていた
私もいつの間にか寝ていたようだ。最後の文字がグチャグチャに傾いていた
今日は仕事なくて良かった…死んでたわ…
どうしようかな…とメモ帳を眺めながら考える
行ったらエレン居るだろうし、でもこのまま気まずいのは嫌だし…
勇気を出して行った方がいいのかな…
「とりあえずもう一度寝よう…」
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サクヤ - 兵長スマイルみたい (2017年2月3日 19時) (レス) id: 18ba645ccb (このIDを非表示/違反報告)
SS - 何回読んでも最高だ (2016年1月9日 2時) (レス) id: 0b4dc6d3ed (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - リヴァイ店長、スマイル下さい私にも!!(←)とても面白くて最後は泣きそうになりました!これからはてな様の他作品も読ませていただきます! (2016年1月7日 16時) (レス) id: 958aa37ba1 (このIDを非表示/違反報告)
はてな(プロフ) - 千乃さん» そんなそんなっ…凄く嬉しいです!そんな事言って頂けて感極まりました…!お気に入り登録も本当に有難いです。新作作ったので良かったら…コメントありがとうございました! (2015年11月30日 5時) (レス) id: 8abb1e480e (このIDを非表示/違反報告)
はてな(プロフ) - 遙真さん» 観覧、コメントまでありがとうございます!感動して頂けて嬉しいです。ありがとうございます! (2015年11月30日 5時) (レス) id: 8abb1e480e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はてな | 作成日時:2015年4月14日 20時