029*° ページ29
.
.
A「ご、ごめんなさい……! たまたま通りかかったらその……」
宏「ふっ、覗き見? ダメだよこんな夜遅いのに〜(笑)」
.
ふっと笑うその姿は
さっき見てしまった北山先輩とは違う
"いつも通り"の北山先輩だった
.
.
宏「なに、寝れない系?」
A「んーと、お風呂の時間待ちなので喉乾いた系でここに来ました」
宏「……喉乾いた女子か、ちょっといいかも〜(笑)」
.
ちょっ……、自分で言っておきながら
喉乾いた系ってなんだ
.
.
A「北山先輩は何してたんですか?」
宏「俺はねー、……考え事かな。 やっぱ上手くいかねぇなって色々思うわけですよ」
A「そんなっ、あんなにサッカー上手いのに」
宏「サッカーで勝ててもやっぱアイツには勝てねえんだよなぁ……」
A「……え?」
.
"アイツ"って??
チャリンッと自動販売機にお金を入れながら
そう呟くその声は悲しげで、
私が偶然見てしまった時の雰囲気と同じものだった
.
.
宏「……って俺、Aちゃんの前で何言ってんだろ。 ごめんな」
A「いや、全然大丈夫です。 むしろ北山先輩のお話が……」
.
.
"北山先輩のお話がもっと聞きたいです"
.
勇気を出してこの言葉を口にしようとした瞬間、
.
.
ピタッ
冷たい何かが頬に触れた
.
.
宏「ほい。 飲む?」
.
.
.
1027人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しょーみつしょ。 | 作成日時:2014年8月4日 9時