優しすぎる君は

クイーンside ページ18

「えぇぇぇぇぇ？！」はるか上空のかなたにジョーカーの叫びが響く。しかしこの叫びはいつものクイーンのだらだらをとがめる叫びではない。

「ついに……、あなたから仕事をする気になりましたか………………。」ジョーカーが呟く。「あなたのようなだらだらの塊のような人が変わるなんて…………。」ＲＤもジョーカーに続く。「私は勤労意欲の塊なんだけど……。」クイーンが言う。「で、獲物は何ですか？」「ん？言わなかったかい？」「言ってません！！」「そうかい。これだよ。」

パチンと指を鳴らす。すると、スクリーンがゆっくり降りてくる。スクリーンに獲物が映った。名前は「貴族の栄光」。
「これは、20カラットのサファイアだよ。月の光で赤く輝くんだ。中世はこの貴族の栄光をめぐって戦争が起きたほどの美しさだ。ＲＤ。今貴族の栄光はどこだ？」「はい。今、貴族の栄光は佐田武昭氏の所有です。予告状はどうしますか？」「う〜ん。まず、佐田氏とICPOに。あとは日本警察とマスコミにだね。」「いつ、盗みますか？」「うん。次の満月かな？」「分かりました。準備します。」「うん。よろしくね。ジョーカー君。じゃあ、ジョーカー君が準備している間にＲＤ、バランサーをやらないかい？」「いいでしょう。受けてたちます。」
「ＲＤ？！」このあと、ジョーカーが準備できたのは3時間後だった。

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