最悪な第一印象�� ページ28
『蓮巳敬人』
「……ねえ敬人。」
『なんだ。』
「あの子、想像以上に可愛らしいね。」
Aが出て行った扉をうっとりと見つめる英智。
はぁ、とため息をつく俺に微笑みかけた。
「敬人もそう思わない？」
『思うわけないだろう。あいつは可愛らしさの欠片もない。』
「敬人の言う可愛らしさとは違うよ。反抗的で、まるで赤子のようだ。うんうん、Aちゃんはああでないと駄目だからね。」
『……貴様とあいつに面識はないはずだ。前から気になっていたが、その昔に会ったことのあるような言い方は何なんだ。』
「あれ敬人、嫉妬？」
『ふざけるな、純粋な疑問だ。』
俺の反応が予想通りで面白かったのか、英智はくすくす笑って目をそらす。
何かを思い出すように目を伏せ、天井を仰いだ。
「会ったのはさっきが初めてだ。僕が一方的に知っているだけだよ。」
『……？ どういう』
「第一印象は『最悪』に尽きる。ただの無礼な子だと思ってた。」
『おい英智、』
「それでも彼女は、僕の心に強く残った。敬人に無理言ってまで生徒会に入れたいと願うくらいにね。」
『……』
「敬人も、少し罪悪感を感じてるのかな。もしかして脅したりなんかした？」
視線をそらす俺に、「そっか……」と納得した声をもらして英智は立ち上がる。
『B1』の準備に向かうようで、残りの紅茶をゆっくり飲み干した。
「僕は敬人に感謝してるよ。たしかに卑劣な手口だけれど、僕が言えたことじゃないしね。」
『何故貴様は、そこまでAに……』
「ふふ、敬人に言う日は来るかどうか。」
意味深に笑う英智に、俺は何も言えなくなってしまった。
ーーー…
『氷鷹北斗』
本当に出来ていた野外ステージの前で、俺たちは頭を抱えていた。
「ここが潮時かもしれない」という衣更の意見も分かる。けれど、衣更の中にも俺たちの中にも当然ある『Trickstar』への未練は、あっさり消えるものではなくて。
ざわめく群衆の声さえも、今気にしている余裕はなかった。
今回の『B1』は、生徒会長の実力を見る良い機会だ。
いくら『皇帝』と言っても入院生活から脱却したばかり。
『病みあがりで勝てるほど、ドリフェスは甘くないぞ。』
「さて、どうかのう？」
急に割り込んできた声に、俺たちは一斉に振り向く。
そこには、『ユニット』専用衣装に身を包んだ青白い朔間先輩と、
「……」
暗い顔をした清海Aがいた。
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生しょうが - 澪。さん» 同感です…！楽しみにしてもらえて嬉しい限りです！更新頑張ります！ (2022年9月4日 22時) (
レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
澪。(プロフ) - 司くんは丸いぐらいが可愛いですよ、😌 いつも投稿楽しみにしてます！身体には気を付けて頑張ってください〜🔥 (2022年9月4日 20時) (レス) @page38 id: ebb5373f91 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - 一織さん» コメントも応援もありがとうございます！ぜひぜひ楽しんでいってください！ (2022年8月18日 22時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
一織(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも楽しみに読ませていただきますね〜！ (2022年8月18日 21時) (レス) @page4 id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生しょうが x他1人 | 作成日時：2022年8月18日 13時
