生まれ変わって�� ページ6
『清海A』
『なに。』
「ええ〜っと、その、な、名前っ！ 名前を教えてほしいっ！ で、ござる……」
照れたように俯く忍者。
私はため息をついて後頭部に手を置いた。
『清海A。で、忍者は？』
「！ 拙者、『仙石忍』と言う者でござる！ いっ、以後お見知り置きを！」
『ん、じゃあ仙石。私の面に騙されてんなら目ぇ覚ませよ。』
「えっと……どういうことでござろう？」
『……私の面は母さん譲りでめちゃくちゃ綺麗だ。それはわかるな？』
「あ、あぅ……それは勿論……」
女子のことを面と向かって綺麗だと言うのは恥ずかしいらしい。
けど母さん譲りだから綺麗、と言うだけなので、ちゃんと認めてほしい。
母さんの娘である私の顔を貶す奴は潰す。
『それで仙石は毒されてるのかもしれないが、私はどうしようもない奴だ。これから関わることはないと思え。』
「……ぇ、」
私がそう告げると、まるで捨てられた子犬のような目をする仙石。
あからさまに肩を落として、私を見つめてきた。
こ、こいつ……あざとい。
『……何だよ。何言っても知らないからな！』
「嫌だって言ってもでござるか……？」
『私じゃない他の友達を』
「初めてはA殿が良いでござる！」
誤解されるような言い方をするな！
先程の仙石の発言から、余計注目が集まってくる。
涙目の仙石を見て、最悪の未来が脳内を駆け巡った。
やばい、このままだと初日からアイドルに手を出したなんてレッテルを貼られ、謹慎処分……
母さんが泣く！
『わ、わかった！ わかったから一旦静かにしてくれ！』
「！ マジでござるか！」
『うんうんまじまじ。だからしーっ！ な？』
唇に人差し指を押してジェスチャーをすると、仙石はにこにこ笑ってうなずく。
『い、いやー、初めての『友達』が私で良かったなー！』
「本当でござる〜♪ 拙者、とっても嬉しいでござるよ〜♪」
さりげなく『友達です』アピールをしながら私は仙石と校舎に入っていった。
初日から疲れる……なんて学校だ。
「A殿A殿っ！ クラスはどこでござるか？」
『あー、たしか1Aだったかな』
「!? せ、拙者と違うクラスでござる〜！」
はわわ、と慌て始める仙石。
あ、離れるんだ、何か安心した。
これで、不名誉なレッテルを貼られずに済む！
「休み時間、遊びに行くでござるねっ♪」
『……お、おう。』
あんま変わんなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 402人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
一織(プロフ) - 生しょうがさん» 返信ありがとうございます！！ぜひぜひこれからも応援させてください…！！ (2022年8月13日 23時) (
レス) id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - ♡ろぉる♡さん» コメントありがとうございます！一番だなんて…！嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2022年8月13日 18時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
♡ろぉる♡ - すごい好みの作品です！今までで一番好きです！更新頑張ってください！ (2022年8月13日 17時) (レス) @page26 id: fb36bde41e (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - 一織さん» ありがとうございます！良ければこれからも応援してくださると嬉しいです！ (2022年8月13日 11時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
一織(プロフ) - 初コメ失礼します、すごく好みな作品にやっと出会えました！ありがとうございます！ (2022年8月11日 23時) (レス) @page13 id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：生しょうが x他1人 | 作成日時：2022年8月11日 14時
