一年B組�� ページ13
『清海A』
『……んんっ、あれ、』
「起きましたか、A。」
『司？ ここどこ、』
「HiHi〜……ここは保健室です、なので宙は静かにします……」
「おー、良い心がけだな。けどおまえらしかいないから、今は別に普通にしてて良いぞ。」
私の顔を覗くのは知ってる顔ばかりだけれど、不意に大人の男の声がする。
顔を上げた先には、だぼっとした白衣を着た男性が水を持って立っていた。
『誰？』
「え、知らないの？ あの『佐賀美陣』だよ？」
さっきの一連の事件があり、私の株が急上昇中のゆうたがきょとん、とする。
あの、ってなに。
「あー、そういやおまえ訳アリだった奴だよな。意外と元気そうで何よりだよ。」
「訳アリ……って何のこと？」
『何でもないよ桃李。センコーさんは余計なこと言わないでくれません？』
「さん付けすれば丁寧って訳じゃないぞー。まあ今のは俺も悪かったから何も言わないけどな。」
やれやれ、と肩をすくめて私に水を差しだす。
少し口をとがらせながらも、それを素直に受け取って飲み干した。
「ごめんねAちゃん、オレのせいで痛い思いさせちゃったんだぜ……」
「いえ、私が桃李くんと意地を張り合っていなければ防げました。貴方だけの責任ではありません。」
「そ、それならボクも悪いし！ 自分だけ大人みたいにアピールしないでよ！」
「だったら拙者があそこで突撃しなければ良かったでござる……」
「それなら俺が最初に廊下で話し出さなきゃこうはなってなかったかも。」
「まず俺がB組まで案内しちゃったしなぁ」
『え、えっと、』
「HeHe〜……皆、笑ってください！ Aは困った色をしているな〜」
「うわっ、はうかあうん、にゃにをぉ……？」
春川がむにむに、と忍の頬を揉むと、皆が微笑み始める。
天満はすっかり元気になったのか、私に飛び込もうとするのを桃李に止められていた。
「HaHa〜♪ 宙はAと仲良くなりたいです！ 『宙』って呼んでほしいな〜？」
「ならオレも！ Aちゃんと仲良くしたいぜ！ 『光』って呼んで！」
「さ、最初の友達は拙者でござるよ!?」
「初めに名前で呼んだのは俺だもんねー！」
「アニキは一緒のクラスだからでしょ？」
「でもAはボクのことが一番好きだし！」
「ふふ、それは面白い『Joke』ですね♪」
「嘘じゃないから！」
『……ふ、あははっ！』
入学初日、笑い合える沢山の友達ができた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 396人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
一織(プロフ) - 生しょうがさん» 返信ありがとうございます！！ぜひぜひこれからも応援させてください…！！ (2022年8月13日 23時) (
レス) id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - ♡ろぉる♡さん» コメントありがとうございます！一番だなんて…！嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2022年8月13日 18時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
♡ろぉる♡ - すごい好みの作品です！今までで一番好きです！更新頑張ってください！ (2022年8月13日 17時) (レス) @page26 id: fb36bde41e (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - 一織さん» ありがとうございます！良ければこれからも応援してくださると嬉しいです！ (2022年8月13日 11時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
一織(プロフ) - 初コメ失礼します、すごく好みな作品にやっと出会えました！ありがとうございます！ (2022年8月11日 23時) (レス) @page13 id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：生しょうが x他1人 | 作成日時：2022年8月11日 14時
