帰り道�� ページ14
『清海A』
『もう大分良くなって来たし、私はもう帰るよ。』
「HaHa〜♪ 元気なのは良いことな〜！ だったら宙も帰ります！」
実は保健室にもう人はいない。
司と桃李はお家のお迎えが来てしまい、ひなたとゆうたは何やら手伝いと称したバイトに向かった。
忍は修行があるらしく、とても残念そうに帰っていったし、光は「走ってくるぜー！」と言ってから二時間帰ってこない。
それで宙が今帰るなら、私は宙とふたりで帰ることになる。
『佐賀美ちゃんせんせー、もし光が帰ってきたら先に帰ったって伝えてください。』
「舐めた呼び方してくるな〜、まあ別に気にしねえけど。待っててやんないの？」
「みつちゃんの『色』が校庭になかったな〜。もし校舎内を走ってたなら今頃お説教されてるはずです！」
『？ ……宙が確認してくれたっぽいので大丈夫です。二、三年生の始業式準備でドタバタしてるし、無理やりにでも帰らされてると思うので。』
「おまえら色々考えてんだな〜尊敬。んじゃさっさと帰れ、俺も準備手伝わされる前に帰るから。」
記入していた書類をファイルに閉じながら「しっしっ」と帰りを促す先生。
その扱いに少しだけむっとしたので、帰る時力いっぱいに保健室の扉を閉じた。
ーーー…
「A、何だか楽しそうだな〜♪ Aが楽しそうだと宙も嬉しいです！」
『そうか？ ありがと。』
真っ暗闇の中、宙の笑顔が辺りをキラキラ照らしているように見える。
それと……おまえもな、と異様に鋭く光る目を持ったどじょうさんをつん、とつついた。
高峯が「可愛い可愛い」言うからか、やけに可愛く見えてしまって困る。
まあもともと、特別なものではあるんだけど。
『そういえば……宙、さっき言ってた『光の色』ってなんだ？ 光、何か派手なもんとか持ってたっけ。』
「？ 違います。宙は、人の『色』が見えるんです！」
『人の……色？』
「はい！ だから宙は、とてもAが気になります♪」
『えっと、どういう話の展開でそうなった？』
急に顔を近づけてくる宙。
今すぐにでも飛び出しそうな右手を必死に掴みながら尋ねる。
私がそう言うと、宙は「うぅ〜ん、」と頭を捻った。
「宙自身も、こんなことは初めてなのでわからないんですけど、」
『う、うん。』
「Aには、『色』がないな〜……」
宙の放ったたった一言に、私は頭をがつん、と殴られたような衝撃を受けた。
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一織(プロフ) - 生しょうがさん» 返信ありがとうございます！！ぜひぜひこれからも応援させてください…！！ (2022年8月13日 23時) (
レス) id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - ♡ろぉる♡さん» コメントありがとうございます！一番だなんて…！嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2022年8月13日 18時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
♡ろぉる♡ - すごい好みの作品です！今までで一番好きです！更新頑張ってください！ (2022年8月13日 17時) (レス) @page26 id: fb36bde41e (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - 一織さん» ありがとうございます！良ければこれからも応援してくださると嬉しいです！ (2022年8月13日 11時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
一織(プロフ) - 初コメ失礼します、すごく好みな作品にやっと出会えました！ありがとうございます！ (2022年8月11日 23時) (レス) @page13 id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生しょうが x他1人 | 作成日時：2022年8月11日 14時
