その幸せは誰が決めるの？ ページ8
母はそんなAの姿を見つめ
「昔ね···お父さんと結婚してからお母さんも何年も子どもが出来なかったの」
初めて聞く母の話にAは耳を傾け
「お父さんはもし子どもが出来なくても、それでもいいよって。そう言ってくれたけど姑はそうじゃなかった。お父さんの居ない所で沢山言われたよ。子どもが出来ないなんて情けないって。孫も見せてもらえないって周りに吹聴されたり。子どもを産めないなら離婚した方が息子の為だとかね」
「おばあちゃん、私には優しかったけどお母さんにはそんな事言ってたんだね」
「亡くなる前にその事は謝ってもらえたから今は気にしてないけど、当時は辛かった」
思い出を呼び起こしながら話す母の姿
「でもね、ある日お父さんがその事で姑に責められてる私の姿を初めて見て···姑に怒ってくれたの」
「お父さんが！？嘘でしょ！？」
Aの父はとても温厚で
今日まで怒った姿を一度も見た事がない位だった
「もう凄い剣幕で怒鳴ってた。お母さんの事が好きで結婚したんだって。子どもが居なくても俺達は幸せに生きていけるのになんで母さんが俺達の幸せを子どもだけって決めつけるんだってね」
その言葉を聞きAは黙り込み
「だからお母さんは子どもがいなくても良いって思えたの。そう言ってくれたこの人と死ぬまで一緒にいれたらそれで幸せなんだからって」
母はそう言って微笑んだ
「それから数年してある日妊娠してる事が分かって。不思議だよね。子どもを持てなくても良いって思って過ごしてたらあれだけ望んでも出来なかった妊娠をしたんだもの」
「お父さんは喜んでた？」
ふとそう尋ねる
「そりゃあもう。絶叫してた。何だってー！？って」
その時を思い出し笑い出す母
「そうして産まれたのがあなたよ」
Aを見つめる母の瞳はそうした苦労を乗り越えて授かった命を慈しむ様な眼差しで
「だから···マサイくんとちゃんと話しなさい。幸せかどうかを決めるのは本人なんだから。自分が離れたらマサイくんが幸せになれるなんてのはAの勝手な決め付けだもの」
結婚をしたら子どもがいないといけない
そんな考えに取り憑かれ
自分と居たらマサイは幸せになんてなれない
そう思い込みマサイを手放した
マサイが何度も２人だけでもいいんだと言ってくれていたのに
Aは自分の考え方を見つめ直していた
手を差し伸べ続けてくれたのはあなたでした→←知らなかったの？
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JADE(プロフ) - ムスメ3さん» ありがとうございます😊更新停滞気味ですが必ず完結はさせますので宜しくお願いします☺️✨ (8月29日 0時) (
レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 神作と言っても過言ではないくらいとても良かったです (8月28日 1時) (レス) @page16 id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - よるさん» ありがとうございます☺️多忙過ぎて更新が止まっておりますが頑張ります😱 (2023年4月15日 10時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - コメント失礼します！いつも楽しく見させてもらってます。更新頑張ってください!! (2023年4月13日 18時) (レス) id: 1c4d9bd2ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JADE | 作成日時：2023年2月24日 0時
