検索窓
今日:10 hit、昨日:14 hit、合計:9,905 hit

手を差し伸べ続けてくれたのはあなたでした ページ9

Aはそれから数日間



マサイとのこれからを何度も考えていた



母の言葉の意味を理解しつつも何年も植え付けられた概念は簡単には壊せるモノでもなく



-♪♪♪-



インターホンが鳴り



その音で今日もマサイが来た事を告げる



下の階から聞こえるマサイの声に耳を傾ける



大好きなマサイの声に



その声を聞くだけで涙が溢れ



部屋の明かりを消しカーテンの隙間からそっと外を見つめる



見慣れたマサイの車を見ていると玄関から出て行くマサイの姿が見え



撮影や編集もあるのに



毎日欠かす事なくマサイは訪れ



そんなマサイの気持ちが嬉しかった



こんなにも大切にしてくれていたのだと実感したんだ



マサイは車に持たれるとAのいる部屋を見上げていた



その姿にAは目を奪われ



マサイは揺れるカーテンに気付き目を凝らすとAが見ている事に気付いた



互いに目を合わせ



マサイは優しい眼差しをAに向けている



マサイが腕を横に動かす様な仕草を見せ



窓を開けて欲しいって意味なのかな···



Aはゆっくりと鍵を開け窓を少し開けた



見つめ合ったままマサイは叫んだ



「ちゃんと飯食ってるか?夜はしっかり寝るように!また明日来るからな。おやすみA」



そう言うと笑って手を振り



車へと乗り込む



勝手に離婚届を押し付けて出て行ったのに



一言も責める事なくそんな言葉を投げけるマサイ



マサイの車が走り出してもその場所を見つめ



嗚咽を漏らし涙するAの背後から温かな手が背中を撫でる



「窓を閉めててもマサイくんの声が聞こえたよ。Aの考えがまとまったらその時はマサイくんと一緒に帰りなさい。このままだとマサイくんが倒れるわよ」



近くでマサイと接している母は日に日に疲れた顔をしながらも笑顔を絶やさないマサイを心から心配していた



「お母さん···マサイは許してくれるかな?こんな勝手な事をして家を出て行ったのに」



そう問い掛けるAに



「マサイくんの性格を1番よく知ってるのはAでしょ。答えは分かってるんじゃないの?」



そう言うと泣き崩れる様にしゃがみ込むAの背中を母はいつまでも優しく撫で寄り添っていた

僕達だけの歴史を作ろう→←その幸せは誰が決めるの?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
171人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

JADE(プロフ) - ムスメ3さん» ありがとうございます😊更新停滞気味ですが必ず完結はさせますので宜しくお願いします☺️✨ (8月29日 0時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 神作と言っても過言ではないくらいとても良かったです (8月28日 1時) (レス) @page16 id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - よるさん» ありがとうございます☺️多忙過ぎて更新が止まっておりますが頑張ります😱 (2023年4月15日 10時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - コメント失礼します!いつも楽しく見させてもらってます。更新頑張ってください!! (2023年4月13日 18時) (レス) id: 1c4d9bd2ab (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:JADE | 作成日時:2023年2月24日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。