47.風の手紙 ページ7
劇は、割と練習通り。
順調に進んでいた。
野球部役(主に壮太と弘樹)と私は、ステージの裏側で少し喋った。
「ねえ、これ見て泣いてる1年女子いるんだけど」
「え?マジで?」
「てか花凛目良すぎだろ」
「壮太も弘樹も声大きい。ほら、最前列…」
「あいつのあらすじレベルで泣けんのか…繊細だね…」
「壮太言葉選んだね。てか君たち、そろそろ行かないとまずいんじゃない?」
「引き止めたの花凛だろ」
「てへぺろ。頑張ってー」
「それ、棒読みで真顔でやるもんじゃない…」
*
劇が終わって、私は片付けのために幕が下りたステージの中で、大道具の1つのベンチを運んでいると、朝陽ちゃんに切羽詰まった様子で呼ばれた!
「花凛!更衣室!早く来て!」
我が校の体育館のステージは、更衣室に直結している。
私が急いでいくと、クラスメート役だった女子が集まっていた。
「行くよ!」
「何が⁉」
「写真撮ろう!」
「は⁉」
朝陽ちゃんは、小道具としてスマホのカバーを持ってきてた。練習の時は。
まあバレないんじゃない?と、その中にスマホ本体入れて、今写真撮ろうとしている…ということらしい。
私は急いでマットの台の上に乗った。
「はい、チーズ!」
「あ〜、朝陽悪い子だ〜」
「みーちゃん、君もカメラ映ったよね?」
*
「そういえばさ、私ずっと担任と一緒に上手側の下いたんだけどさ」
由梨がそう言って話し始めた。
その内容は衝撃だった。
「暗転してシルエットだけの、苺ちゃんのソロシーンあるじゃん?あれでさ、苺ちゃん全然出て来なかったじゃん?それ見て南先生がステージ行こうとしてたよ。『大丈夫かしら』って」
WAO。
+++++
写真撮った件ですが、
良い子は真似しないでください
…絶対に。
19人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
乱歩君大好き人間(プロフ) - 花時雨さん» 「権力の大暴」じゃなくて「権力の横暴」でしたー←2年前くらいから...手がよく震えるんです←何があった (2019年3月17日 1時) (レス) id: 890e7ee745 (このIDを非表示/違反報告)
花時雨(プロフ) - 冷夏さん» すみません、具体的に何処が駄目なのか教えていただけると嬉しいです。 (2019年2月24日 11時) (レス) id: 0f7013957f (このIDを非表示/違反報告)
花時雨(プロフ) - レンさん» 口出されないのに越した事はないです!うちは円陣組もうとして、担任に逆に文句言われました笑 (2019年2月24日 11時) (レス) id: 0f7013957f (このIDを非表示/違反報告)
花時雨(プロフ) - 小悪魔さん» 団結力を高めるのには良い先生だったかもです…笑 (2019年2月24日 10時) (レス) id: 0f7013957f (このIDを非表示/違反報告)
花時雨(プロフ) - 乱歩君大好き人間さん» 「権力の大暴」にめっちゃ共感できました!もう卒業なんで、暴れ倒しますよ笑 (2019年2月24日 10時) (レス) id: 0f7013957f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花時雨(元カモミール。) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chamomile-7th/
作成日時:2018年12月19日 23時