21 ページ21
.
「Aっ!大丈夫かっ!?なんもされてへんか!?」
声も出せずにカタカタと震える私は、うなずくしか出来ずその場にヘナヘナと座りこんだ。
ぐーちゃんは私の肩を掴んで、包み込むように優しく背中を撫でてくれる。
「あーっクソっ!せやから早よ帰るてゆーたのにっ!!」
肩をつかむ手にグッと力が入り、少し痛む。
「…っい、」
「あっ、ごめんな。痛かったな…。」
やっと聞こえた私の声に、力を緩め申し訳なさそうに謝る。
優しいぐーちゃんに安心し、すがり付きたくなる…。
「…ふ、ぅっ、ぐー、ちゃ……、こ、こわかっ…た…、」
「っ!!…A……。恐かったな…。俺がついてるからな…。」
そう言って、恐る恐る私に腕を回しギュッと抱き締めてくれた。
「…A…立てるか?」
ようやく落ち着きを取り戻した私は、頷いてぐーちゃんに支えられながらゆっくりと立ちあがった。
そっと覆うように私の手にぐーちゃんの手が重なり、優しくつかながれ、手を引かれ歩き出した。
「…一人で大丈夫か?こわないか?」
アパートの部屋の前にたどり着いても繋いだ手を放さず優しく聞いてくれるぐーちゃんに、うんうんと、頷いて大丈夫やと伝える。
「…なぁ、A。今更やけど…連絡先、交換せぇへんか?これからも、何かあったときとか…、何もなくても、俺を頼ってほしい…。いつでも連絡してくれてえぇから…。」
「…うん。」
手を離してスマホを操作し、画面を確認し終わると、今度は両手をギュッと繋がれた。
「ホンマはこのまま一人にした無いけど…。部屋入ったらすぐ鍵閉めてな。」
「…うん。」
「絶対やで。………ほな、またな。おやすみ。」
「…うん。ありがとう…ぐーちゃん…。おやすみ。」
ドアを閉め、鍵をかけてしばらくあと、階段を降りる音が響き、静かになった。
何もする気になれず、すぐにベッド入りぐーちゃんの温もりを思い出しながら眠りについた。
779人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちゃこ(プロフ) - mmne08171さん» コメントありがとうございます😀方言こんな感じぽいですよね!勝手な想像ですが(笑)続きよろしくお願いします😘 (2021年10月14日 10時) (レス) id: 0ebb2ec182 (このIDを非表示/違反報告)
mmne08171(プロフ) - JKがんばれー!韓国の方が釜山弁を聞くとこんな感じなんだろうなーなんて思って楽しんでます♪続き楽しみにしています💜 (2021年10月14日 7時) (レス) @page39 id: 71162c9e08 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃこ(プロフ) - ゆぅりさん» コメントありがとうございます🙋ユンギさんがいないと話が成り立たなさそうです(笑)ぼちぼち更新していきたいと思いますので、よろしくお願いします🙇♀️ (2021年10月11日 6時) (レス) id: 0ebb2ec182 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅり(プロフ) - え、めっちゃ尊いし、2人が初々しくて可愛い・・!何気にユンギさんのポジションが好きです( ´艸`)すごくこの作品好きです・・!!応援してます! (2021年10月10日 22時) (レス) @page35 id: 39bfe8c53b (このIDを非表示/違反報告)
ちゃこ(プロフ) - GVさん» コメントありがとうございます😀好きと言って貰えて嬉しいです🥳文章で方言伝わりにくいかもですが、更新頑張ります! (2021年9月22日 5時) (レス) id: 0ebb2ec182 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おちゃこ | 作成日時:2021年9月15日 12時