電話 ページ11
切れそうになった電話に慌てて、
藤ヶ谷「おいっ!勝負ってなんだよ。
Aは知ってんのか?」
玉森「Aちゃんには伝えたよ。
俺とガヤ、どっちが好き?
ガヤが好きならゴンドラ上のテラスに来てって。」
藤ヶ谷「お前さ、どういう神経してんだよ、」
"俺たち付き合ってんだぞ"
言いかけたとき。
玉森「俺しんどいから寝るわ。
じゃね、」
そういい残して一方的に電話が切れた。
藤ヶ谷「おいっ、玉っ!、」
Aに選ばせるとか、おかしいだろ?
俺の彼女なはず。
・・・だよな?
今こんな不仲な感じになってるし、なんとなく一抹の不安が脳裏をよぎる。
藤ヶ谷「・・・・・」
もうとっくに12時回ってる。
4時半とか・・・、
タバコくわえて、なんとなくAに電話しようとしてはやめて、を繰り返した午前1時。
寝坊しないように早く寝なきゃ。
早く。
早く寝よう、早く寝たいと思えば思うほど目が冴えてく。
さっきの玉とAの姿がちらついてはまた消えて、の繰り返し。
何度も、こんなことあったな。
出会ってからのこと、いろいろ思い出してきた。
あの時も。
あの時も。
ケンカも嫉妬もたくさんしたけど。
やっぱり俺にはAしかいなくて。
いつもAが俺に甘えてると思ってたけど、本当は俺がAに甘えてたのかな。
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作者名:たまさくら | 作成日時:2019年9月1日 17時