トライアングル age17 ページ49
そんな事を考えながら,私はすぐに高尾の顔を見つめた。花日「あ,そうだ。高尾,あの前に渡したプ──」プロフ,と言いかけたところで,高尾が言葉を遮るように,おでこを離す。高尾「そのうちね」今度のにっこりは笑顔は,私にこれ以上言わせない迫力があった。なんでだろう・・・・・・こんなに高尾の事が知りたいのに。心愛ちゃんはプロフで色々知ってるのに,どうして高尾は私には,プロフを書いてくれないんだろう。
次の日の朝。
教室でプロフの話をしたら,結衣ちゃんが不思議そうに首を傾げた。結衣「え,まだ書いてくれないの?なんで?」花日「わかんない・・・・・・。でも,無理矢理書かせたくないし・・・・・・」彼氏の桧山がすぐにプロフを書いてくれた結衣ちゃんとしては,高尾の引き伸ばしが不思議でしょうがないみたい。
でも,私達の会話をすぐ後ろの席で聞いていた堤君が,ちょっと複雑な表情でいた事に,その時の私は全然気が付いていなかった。堤「そんなにコレを待ってんのか・・・・・・?紅葉のも,書いてねえし」机の中から記入前と記入途中のプロフを2枚引っ張り出した堤君が,そう呟いたことも。その直後,心愛ちゃんが私のところへやってきて,心愛「え〜,花日ちゃん可哀想!まだ高尾君のプロフ貰えてないのぉ〜?」楽しそうに言った瞬間,勘違いに気付いた堤くんは,ちょっとだけ頬を赤らめた。それを
心愛「心愛,高尾君のチェキも持ってるの〜」プロフを貰えない私にたっぷり同情した後,心愛ちゃんはスカートのポケットから更なる秘密兵器を取り出した。笑顔が眩しい高尾の写真。何処での撮ったのかわからないけど,服装から見てごく最近のものみたいだった。「いいなぁ〜!」「え〜,欲しい欲しい〜!」取り巻きの女子がそう言うと,心愛ちゃんは高尾のとっておき写真とプロフを片手に,皆の顔をぐるりと見回した。心愛「どうしようかなぁ〜〜〜〜〜。あら,その消しゴム,可愛いわね。あっ,そのペン,しばらく貸してくれる?ねぇ,高尾君の好きな食べ物教えてあげるから,そっちのメモ帳頂戴?」えっ,情報との物々交換って事?それってアリなの・・・・・・?
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作成日時:2022年10月3日 0時