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トライアングル age10 ページ42

教室では,東京あこがれトークがまだ続いていた。「東京人ってさ,毎日スカウトされてんだろ!?ってことは,東京人の堤と話したわけだし,オレもスカウトされっかも!」「すっげー!!」もう既に意味のわからない方向へ盛り上がってる男子を見て,堤「・・・・・・だからイナカモンはヤなんだよ」堤君はひとり,しらけたムードを漂わせている。・・・・・・あ。まただ。どうして何時もああなんだろう。怒ったような,つまらなそうな顔ばかり。誰とも仲良くしたくないから,もしかしてイライラがたまっても外に出せないのかな。さっきの更衣室での愚痴みたいに,私には自分の中のイライラを話せる友達がいるけど,堤君にはそういう相手がいないんだもんね。だからって口が悪くてオレ様なのは,やっぱりよくないと思うけど・・・・・・。堤君。やっぱり,ひとりぼっちの王様ってさみしくない?

授業の終わりのチャイムが鳴って,ランドセル姿の生徒が,昇降口に集まってくる。一緒に帰る約束をした結衣ちゃん達は,職員室に用事をすませに行ってまだ戻ってこない。私だけ下駄箱のところで待つ事になったので,のんびり上履きから靴に履き替えていると,後ろから声がかかった。?「綾瀬」振り返ると高尾がいた。嬉しくなって私がぴょんと立ち上がると,高尾はにこっと笑って私の背負ったランドセルの横をつついた。高尾「これ,つけてるんだ?」ぶら下がっているのは,四月のWデートで高尾にプレゼントしてもらった,うさぱんだのマスコットだ。花日「勿論!私の宝物だもん」そう言うと,高尾は優しく笑ってくれた。・・・・・・うん。うさぱんだは宝物だけど,やっぱり私のいちばんの大好物は,この笑顔かも。あ。大好物って言葉で思い出した。私,高尾に頼みたい事があったんだった!慌ててランドセルをおろすと,私は内ポケットから厚めの紙を一枚,取り出した。花日「高尾,これ」差し出した紙を見て,高尾がきょとんとする。高尾「・・・・・・プロフ?」花日「うん。高尾にも書いて欲しいの」プロフってのは,自己紹介カードのこと。正しくは,何枚もそのカードがファイル出来るようになってるプロフィール帳の事なんだけど。仲良しの人にプロフを配って自己紹介を細かく書いてもらうの。

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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったりbyキ...  
作成日時:2022年10月3日 0時

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