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Wデート age10 ページ20

桧山「いやー・・・・・・オレ,取れると思ってなかった」桧山に言われて私も頷いた。でも,高尾はさっきケースをじっと見ていた。あれでクレーンを動かす距離を計算していたのだとしたら・・・・・・?店員「先程のお客様もですが,やりますね。コレはかなりの上級テクニックですよ」・・・・・・何故かオカメ店員さんも会話に加わっている。高尾はといえば,取り出し口から戦利品のうさぱんだをすくいあげて,目をキラキラさせた花日に手渡しているところだった。花日「いいの?これ,もらちゃって?」高尾「もちろん。綾瀬が一生懸命応援してくれた記念」花日は感動してふるふるしている。手にしたうさぱんだをぎゅっと抱きしめて,花日「ありがとう高尾!」満面の笑みをうかべると,高尾がにっこり笑った。良かったね,花日。嬉しそうな花日を見ると,私まで幸せな気持ちになってくる。店員「あの彼氏,カッコいいですねー」結衣「ですよねー。羨ましいかも」すっかり馴れ合ってしまったオカメ店員さんと,そんな会話をしていたら・・・・・・。桧山「・・・・・・蒼井は,なんかないのかよ」結衣「え・・・・・・?」妙にそわそわした桧山が,私にだけ聞こえる小さな声で言った。桧山「したい事・・・・・・」それって・・・・・・。私のお願いも聞いてくれるって事!?すごいすごい!これってどういう風の吹き回し?私があんまりまじまじと顔を見たので,「ないならいい」と桧山がそっぽを向こうとした。その腕を慌ててぎゅっと握りしめる。結衣「あ・・・・・・ある!したい事!!」

一分後。桧山と私はプリのエリアにいた。大きな箱型の機械が,ずらっとお店のように並んでいる。そのひとつひとつの性能を見比べながら,どれにしようかと私が迷っていると,桧山「プリ・・・・・・好きだよな・・・・・・女子って。何か兄さんも,義姉さんと撮ってたよな・・・・・・」←義姉さんとは,結衣の姉の蒼井蓮華の事。
三歩下がってついてくる桧山が,居心地悪そうに呟いた。落ち着かないのか,額に変な汗をかいている。結衣「え,なぁに?」桧山「蒼井,こんなのしたかったのか?」結衣「うん!彼氏が出来たら撮るの,夢だったの」私の返事に毒気を抜かれたような顔をして,桧山が言葉を飲み込んだ。結衣「あ,これ。桧山,これにしよ?」桧山の手を引い機械の中に入ったものの・・・・・・。お金を入れて指示画面が動き出したところで,私はいきなりフリーズしてしまった。

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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったりbyキ...  
作成日時:2022年10月3日 0時

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