Wデート age5 ページ15
花日「結衣ちゃんがねっ,付き合う事になったら桧山と前のより喋れなくなっちゃって,ため息をついちゃうくらい苦しくて,さっきトイレの鏡の前でこーんな顔しててっ」頬を両手で挟んでべろーんと下に引っ張ってみせると,高尾がくすくす笑った。高尾「つまり綾瀬は,ふたりをもっと恋人っぽくさせてあげたいんだ?」花日「そうなの!だからっ」高尾「いいよ」説得する前に,あっさりOKしてくれた・・・・・・。高尾「あのふたりの気持ちも,わからなくはないから。協力するよ」にっこり笑顔が眩しい。さすが高尾。
「最高のぉ,Wデートにするためにぃーーーーーーーー」日曜の朝から,まりんちゃんの声が高らかに響き渡る。ここは小倉家の,まりんちゃんの部屋。私と結衣ちゃんは,本当の待ち合わせよりもかなり早い時間を指定されて,まりんちゃんの家に集まっていた。まりん「コーデとヘアは,何時もと違う感じでいくよー!!」この場にいる誰よりも気合いが入っているまりんちゃんは,今日はデートファッション講座の頼れる先生。私達を指導してくれるんだって。花日&結衣「何時もと,違う感じ・・・・・・?」そう言われても何にも思いつかない。正直なところ,まりんちゃんに全部おまかせしてしまいたい気持ちなんだけど・・・・・・。いい加減な私の隣で,真面目な結衣ちゃんがもじもじして言った。結衣「で,でも・・・・・・『あ,こいつ気合い入れてる』って思われたら,恥ずかしいよ」その言葉に,まりんちゃんがギラりとなる。まりん「今気合い入れなくて,何時入れるんだーーーーーーー!」鬼教官だ!迫力の凄さに私達は「ひいぃっ」とのけぞる。言うだけ言うと,まりんちゃんはコロリと爽やかな笑顔になった。まりん「初デートな訳でしょ?うんと可愛くして,いっぱいドキドキさせちゃおうよ」花日&結衣「・・・・・・う,うん」っていうか,今のまりんちゃんに,私達がいっぱいドキドキさせられちゃってるんですけど・・・・・・。い,言えない・・・・・・。まりん「ま,違う感じっていっても,ヘアアクセを変えるくらいでいいんだよ。服もポイントで甘めなアイテムを使うとかね」まりんちゃん,さすがのアドバイザーぶりだ。結衣ちゃんも真剣に聞いている。
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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったりbyキ...
作成日時:2022年10月3日 0時