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トライアングル age15 ページ47

そんなこんなで,ダンスのテストの日が近付いてきた。ところが私はと言えば,班ごとの試験がもうすぐなのに,まだ上手く踊れていなくて,このままだとほかのメンバーの足を引っ張ってしまいそうだった。そこで思いついたのが,自主練!放課後,なかなかな覚えられないステップを,ひとりでおさらいすることにした。学校だと皆に見られて恥ずかしいから,夕方になってから,公園の隅っこでコソコソ踊るんだけど・・・・・・。花日「えっと・・・・・・こう・・・・・・かな。で,こうで・・・・・・」授業で何度も練習したステップを思い出しながら,つっかえつっかえ動く。でも,足だけに気を取られていると,手の振り付けが出来なくなってしまう。足も手も同時にやろうとすると,これがなかなか難しい。体育館での練習と違って音楽がないから,タイミングがわからなくなって,ますます混乱してしまう。気が付いたら夕焼け空の上の方が,夜の闇に染まり始めていた。もうそろそろ帰らないといけないかな,なんて思っていたら。「綾瀬」急に名前を呼ばれた。踊りを辞めて公園の外を見ると,そこに高尾が笑いながら立っていた。花日「あ・・・・・・」塾の帰りかな。大きなバッグを斜めにかけている。高尾は片手をあげて,ゆっくり私の方に近付いてきた。耳につけていたイヤホンを外して,それまで聞いていた音楽を止めたみたいだった。高尾「自主練?」花日「うん。私すごいダンス下手だし」ああ,だよね。と,ものすごく納得されてしまった。高尾「自分の足に縺れて,転んでたしね」授業での,あのかっこ悪い失敗を見られてたんだ。はわわわ・・・・・・恥ずかしい。私が真っ赤になっていたら,高尾がイヤホンのコードをくるくると巻いて,上着のポケットから音楽端末を取り出した。その液晶画面に,ダンス課題曲のタイトルが見える。高尾「役に立つかと思って,先生から曲貰ってきたんだ。一緒に聞く?」CDの音楽を,この中に入れてるんだって。すごい,そんな事が出来るんだ・・・・・・。お姉ちゃんと違い,機械音痴の私には魔法みたいに思えるような事も,高尾は頭が良いから簡単にやってしまう。スマホも使いこなしてるし,塾で英語も習ってるって聞いた。同じ小学六年生だなんて信じられないくらい,高尾は大人だ。公園の端の方まで歩いた私達は,ベンチに並んで座った。高尾がイヤホンの片方を私の右耳に入れた。それから自分は左耳に。ふたりでひとつのイヤホンを分け合って使う事にして,高尾が再生ボタンを押す。すると,すぐにダンスの音楽が流れてきた。

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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったりbyキ...  
作成日時:2022年10月3日 0時

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