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Wデート age14 ページ24

結衣Side

どれくらい走っただろう。あちこち動き回った末に,私達はモールの中央広場に戻って来た。すると,
?「あ,いた!結衣ちゃーん!」広場の反対側で,花日がぴょんぴょんはねて両手を振っていた。花日と一緒にこちらへ歩いてきた高尾が,桧山に話しかけた。高尾「はぐれた時の為に集合場所,決めておいてよかったね」桧山「ったく。こんなところまで,彼奴らに邪魔されてたまるかよ」ああ,そうか。それでさっき男子チームはなにか小声で話してたんだ。エイコー達の登場に私や花日がびっくりして動けなくなっている時も,ふたりはすごく冷静だった。緊急事態に色んな事を一瞬で考えて動けるんだ・・・・・・。こういうの,男の子って凄いな。と,突然。花日「あ〜〜〜〜〜〜〜!!ない!うさぱんだがない!!」花日の悲鳴があがった。そういえば,花日の手にうさぱんだがない。さっき合流する時にも私に両手を振っていたから,その時点でもう,なくしていたみたいだ。高尾「逃げてる途中で,何処かに落としたのかな」高尾に指摘されて,花日はくしゃっと顔を歪めた。花日「どうしよう・・・・・・高尾がはじめてくれたプレゼントだったのに・・・・・・ごめん,私・・・・・・っ」高尾「綾瀬,一旦落ち着こう」高尾が花日の手をギュッと握って,そばにあったベンチに座らせた。私がしばらく一緒に座って半泣きになった花日を慰めていると,いつの間に買ってきたのか,桧山が紙コップを花日と私に手渡した。桧山「甘いの飲むと落ち着くから。ココアでよかったか?」桧山ってこういうとこ,凄く気が利く・・・・・・。とにかく優しいんだよね。結衣「あ,飲み物代・・・・・・」バッグからお財布を出そうとした私を,「いいって」と桧山が制した。高尾「綾瀬,取り敢えず飲んで?」高尾に促されて,しょんぼりしたまま花日がココアに口をつける。花日「・・・・・・美味しい」高尾「大丈夫。探せば見付かるよ」高尾の言葉に,私もハイ,と片手をあげた。結衣「私も一緒に探す」すると急に花日がぴょこんと姿勢を正して,あわあわと両手を左右に振った。花日「え!そんな,悪いよっ。結衣ちゃん,折角桧山とのデートなのに」結衣「花日がWデートにしてくれたから,桧山と一緒にいられたし,楽しかったんだよ。なのにそんな顔した花日,ほっとけるわけないじゃん」花日「・・・・・・結衣ちゃん」目を潤ませた花日に,桧山もさらっと言った。桧山「気にすんな。皆で探した方が早いしな」そこからは高尾の案で,さっきの逃走ルートを皆で逆に辿る事になった。

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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったりbyキ...  
作成日時:2022年10月3日 0時

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