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キス・キライ・スキ age21 ページ27

だから,ひとり残された桧山が,しばらくボーゼンとした後に,桧山「なんでこうなるんだよ。・・・・・ガキ」唇をかみしめ,そんな事を呟いていたなんて,知る筈もなかった。

翌日最後の授業は体育だった。種目はバスケットボール。男女別の練習試合だ。球技になるとダントツで強いのは桧山と高尾。ドリブルしながら高尾がゴールを目指し,その行く手を桧山が遮る。桧山「甘い!」パスカットをしようとする桧山を,高尾がドリブルで避ける。高尾「まだまだ!」どちらも負けていない。真剣な表情で,でもすごく楽しそうに戦っていた。心愛「キャー!高尾君カッコいいー!」先生「騒いでないで,試合をしなさい!」心愛ちゃん達が自分の試合そっちのけで声援を飛ばして,先生に叱られている。「すげぇー!」「これ,小6の試合じゃねーよ!」赤司「させないよ,大輝!」黒子「大輝君!」青峰「おう!テツ,シュートだ!」ガコンッ!←黒子がダンクをする音 緑間「なっ!テツヤ,お前ダンクも出来るのか!」蓮華&さつき「四人ともほどほどにしなよ!」隣のコートから男子達の歓声が聞こえてきた。隣のコートに目を向けると,黒子君&青峰君vs征兄さん&緑間君の試合が行われていた。結衣「・・・・・・あれ?」私は周囲を見回した。こういう時,一番元気なはずの子の姿が見えなかったからだ。すると,コートわきで背中を丸めて,体育座りの膝に顎を乗せたまま,ぼんやりしている花日を見付けた。結衣「花日,どうしたの」花日「結衣ちゃん・・・・・・」何故か泣きそうな顔をしている。こんなに元気のない花日は見たことがない。私もずっと調子が悪くて,あまり気を付けてあげれなかったけれど,そういえば今日は朝から花日の様子が可笑しかった。花日「あのね,あのね。高尾が・・・・・」高尾?まりん「はーなーびー,パス練しよ!」反対側のコートで黒子君達の邪魔にならない所ウォーミングアップしていたまりんが手を振っている。すると花日は,両方の手のひらで自分の顔をごしごしこすって立ち上がった。花日「わかったー!」後でね,と小声で囁いて走っていてしまう。咄嗟に胡麻化していたけれど,もしかして花日,いま泣きそうだった・・・・・・?じゃあ,あの子がそこまで落ち込むようなことを,高尾がしたっていうの?席が隣同士だから,私と桧山みたいにリコーダーのペア練習で喧嘩した?確かに花日は,かなり高尾を警戒していたけれど・・・・・・。

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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったり!by...  
作成日時:2022年9月23日 20時

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