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〜キス・キライ・スキ〜𝒩𝑜.2 ページ9

まりんちゃんのお姉さんは,まりんちゃん曰く「恋愛のプロ」で,男ゴコロを掴むテクニックがすごいらしい。
まりん「それが,すっごい理想的なキスで,うっとりして眠れなかったって,朝あくびしながら話してくれたんだ」
花日「理想的なキス・・・・・・」
って,どんなの?頭の中を「?」マークでいっぱいにした私をスルーして,まりんちゃんが結衣ちゃんに話し掛けた。
まりん「ねえねえ!結衣ちゃんはどんなキスしてみたい?」
結衣「キス・・・・・・。え,私はまだそんなこと・・・・・・」
急に聞かれた結衣ちゃんは,顔を真っ赤にして,しどろもどろになっている。
大人っぽくて誰より美人なのに,こういう話にはあんまりのってこないのが,結衣ちゃんの奥ゆかしいところだ。
恋のことはまだわからないけど,私だってキスの妄想くらいする。
花日「はいはいはーい!」
勢いよく手を挙げて,椅子からぴょんと立ち上がる。
花日「桜田君と遊園地デートした帰りに,別れ際腕を引っ張られて,なんか見つめ合って,なんかカッコよく,ちゅ〜〜〜〜〜!」
私が全力で夢のキスを説明したのに,まりんちゃんが呆れた顔をする。
まりん「花日。桜田君って,アイドルだよね?」
う。鋭いツッコミ。
結衣「まず,知り合うのが大変そう・・・・・・」
結衣ちゃんは真面目だ。
花日「ま,なんとかなるって〜〜〜〜!ちゅ〜〜〜〜〜!」
口を尖らせておどけてみせた私の後ろで,クスクス笑う声がした。
振り返ると,そこに思いがけない人物がいた。
花日「高尾・・・・・・」
高尾優斗。隣のクラスの高尾和成君の弟で,落ち着きのないクラスの男子の中で,ひとりだけ目立ってクールな存在。女子人気が高いけど,私は何となく近寄りにくい・・・。
高尾「綾瀬もそんな,女子みたいなこと言うんだね」
はぁ!?どういう意味?思わずムッとしてしまう。睨み付けたけど,高尾は平気な顔でクスクス笑い続けた。
花日「女子みたい,じゃない!女子だもん!」
女の子らしさを演出する為に,私はくるくるとバレリーナみたいに回って見せた。
花日「見てよ!どっからどう見ても女子でしょ〜〜〜〜!って,わあっ」
いっぱい回りすぎて,足が縺れて(もつれて)コケてしまった。
そんな私を見て高尾が更に笑う。

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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったり!by...  
作成日時:2023年4月23日 0時

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