12歳｡〜黒バスキャラとの出会い〜 (ページ18)

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その後も私達は，沢山の水槽を見て歩いた。水槽の前に表示された文字をじっくり読んで，泳ぐ魚達と比べながら見学していたら･･････つい夢中になって，私は花日の手がぬいぐるみから離れてしまっているのに気付かなかった。結衣｢ふふ･･････見て。みんな──｣大きな水槽の奥を指さしながら，ふと後ろを振り返ったら･･････。結衣｢･･････え？あ，あれ？｣そこには花日の姿はなかった。ううん。花日だけじゃなく，高尾も桧山も赤司君も黒子君も蓮華もさつきもいなくなってしまっていた。結衣｢みんな？何処？｣大きなぬいぐるみを抱えたまま，周囲を見回したけど，誰もいない。クラゲのに水槽のトンネルを抜けて，人が集まるペンギンの水槽の前を通って，細い通路に差し掛かっても，花火達の姿はない。結衣｢うそ･･････私，迷子･･････？｣さっきまで，キラキラ楽しい場所だった水族館が，急に恐ろしいお化け屋敷みたいに見えて来てしまった。怖い･･････誰もいなくなちゃった･･････！結衣｢皆，桧山･･････何処？｣サンゴの水槽まで走って来たところです私はボーゼンと立ち尽くした。ひとりぼっちは嫌だよ･･････桧山，助けて。結衣｢桧山ーっ！！｣その時，水槽の裏側で人影が立ち止まった。目を凝らして見たら，それは間違いなく桧山だった！心の底からホッとして，へなへなと足から力が抜ける。ぬいぐるみを抱き締めて，その場にしゃがみ込んだ私の元へ，水槽の裏側から走って来た桧山が，息を切らせて駆け付けてくれた。桧山｢蒼井･･････！｣私のそばまで来た桧山は，肩で息をしながら，大きな声を出した。桧山｢バカじゃねーの！小六でっ，迷子とかっ｣結衣｢ごめ･･････っ，ごめんなさい･･････｣泣きそうになる私の手に，桧山はポンと手のひらを置いた。それから私の手を引いて，立ち上がらせてくれた。桧山｢みんな，心配してるぞ｣少し怒った声だったけど，桧山はそれ以上私を叱らなかった。結衣｢桧山･･････私の事，探してくれてありがとう｣桧山｢･･････ん｣桧山が小さく頷いた，その時。花日｢結衣ちゃん！いたぁ〜〜〜〜っ！！｣花日が私の姿を見て，ダッシュで飛び付いて来た。

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