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𝒩𝑜.24〜キス・キライ・スキ〜age24 ページ32

花日Side

次の日の朝。
ついその場の雰囲気でキスしちゃった,みたいな?
雰囲気って!不良!不良だよ花日!
ひとりでアワアワしながら,空いたままの高尾の席を見ていると,本人が登校してきた。
心愛「高尾くん,おはよ〜〜〜〜」
早速,心愛ちゃんが声を掛けている。でも私は,高尾が教室に入って来たのがわかっただけで,恥ずかしくって顔が上げられなくなってしまった。
視界の隅に上履きを履いた高尾の足が見えた。それが段々近付いて,私の隣まで来る。ランドセルが机に降ろされ,椅子が引かれて・・・・・・。
バッと顔を上げると,すぐ横の高尾と目が合った。
わ,わ,わ。あの唇と,キス・・・・・・しちゃったんだ!
待て。落ち着け。ばくばくするのヤメロ私の心臓!
とりあえず,ごく自然に,何時も通りの朝の挨拶を・・・・・・っ!
花日「たかおっ,お,おはははは・・・・・・」
ぎゃー!勢い付けすぎて,ぽんこつロボットみたいになっちゃったよ!!
一瞬呆気に取られた高尾が,かーっと赤くなった私を見て,ぷっと吹き出した。
高尾「何,その挨拶。新しいね」
あ,れ・・・・・・?
高尾「おはよ,綾瀬」
ニコッと笑うと,何事も無かった様に授業の準備を始めている。
あれれ・・・・・・?高尾ってば,なんかフツー・・・・・・?

そこから高尾は,ずっと通常運転モードだった。授業中は勿論,給食の時間も,昼休みも。目が合ってドキドキしてしまうのは私だけで,高尾はなんともないみたい。
五時間目の体育の授業が始まる前,体育館横の更衣室で体操服に着替えながら,私は混乱していた。これってもしかして「なかったこと」になってる?それとも・・・・・・。
グルグル考えてたら,頭の中で勝手に脳内会議(のうないサミット)が始まってしまう。
出席者は四人の私。テーブルを囲んでシリアスな顔で話し合っている。

花日その1「あれ・・・・・・?高尾,まさか慣れてる?」
花日その2「やだ。キスのひとつやふたつ,気にしない系?」
花日その3「うわぁ,それって・・・・・・」
花日その1・2・3・4「高尾ってもしかして,チャラ男だったりして〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

わーん,そんなのイヤーーーーーー!
火照った(ほてった)顔を冷ます為に,下敷きでパタパタ扇ぐ(あおぐ)
初めてのキスだったのに・・・・・・。ねえ,気にしてるのは,私だけなの?

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作成日時:2023年10月22日 23時

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