あの日の約束と初恋【名探偵コナン/松田陣平】

Love14 ページ15

マリーをホテルに送った後、約束してしまった桜の木のある場所に来た。


あー、何て言えばいいの…？！


ハニトラはできるけど、告白する時にやるもんじゃないし…！


恨むよマリー！


陣「あっ…A…」


陣平君の声が聞こえて振り返ると、そこにはスーツ姿の彼がいた。サングラスは外されている。


「じ、陣平君…」


陣「あー、えっと…驚いた。急にあんなメールがくるから」


「ご、ごめんね…？迷惑だった…？」


本当は送ったの私じゃないけど。


陣「いや、そんな事ねえ。にしても、お前の友人のあの女、モデルだったんだな」


「うん…まぁ」


陣「それで、お前の話の前に…俺からも話があるんだけど…いいか？」


「え？あ、あぁ、うん！」


落ち着け、陣平君の話が終わったらちゃんと告白を…。


陣「好きだ」


「………え？」


今、彼はなんて…？


陣「だから！お前が…Aが好きだ！」


その言葉の意味を理解した瞬間、私の顔は熱を持った。今が夜でよかったと思う。


「な、え？何で…？」


陣「寂しがりやな所も、泣き虫な所も、優しい所も！笑ってる顔も、怒ってる顔も、泣いてる顔も！全部好きなんだ！！」


私の前まで歩み寄ってきて、陣平君は私を抱き締める。


私の目からは涙が落ちる。


それに気が付いた陣平君は慌てて私を離す。


陣「わ、悪い。急にこんな風に抱き締めたら困るよな…」


違う。


違うよ。


嬉しいんだよ。


ずっと片想いだと思ってたのに。


私は返事の代わりに、陣平君の唇に触れるだけのキスをした。

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