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隊長に ページ48

退屈な昼過ぎ。する事も特にないから、書庫で本を物色していた私の所に、エースが突然駆け込んできた。

「A!」

「エース?どうしたの?」

エースは私の質問に答える事なく、私の肩を掴んできた。

不思議に思って彼の言葉を待っていると、驚くべき事を彼は口にした。

「おれ…2番隊の隊長に推薦された!」

遂にエースが2番隊の隊長に…。それは、確実に、運命の時は迫っているという事。

「受けるの?その話」

私に報告だけしに来たのだろうか?それとも、他に何か言いたい事でも…。

「…迷ってるんだ。おれなんかが隊長をやっていいのかって…」

どこか憂いを帯びた目を伏せたエースは、私の肩から手を離した。だから、今度は逆に私が彼の肩を掴んだ。

「迷う必要なんてないでしょう?だって、エースは皆に認められたって事だもん」

顔をゆっくり上げたエースの目には、様々な感情が混ざり合っていた。

彼は書庫に置いてあった椅子に座ると、黙ってしまった。

私はとりあえず、彼の気がすむようにやらせようと思って、本を物色するのを再開した。

しばらくして私が手に取ったのは、『うそつきノーランド』という絵本。空島かぁ、行ってみたいなぁ。

そんなくだらない事を考えていたら、徐にエースが口を開いた。

「もし…海賊王に子供がいたら…どうする?」

その言葉に、驚いてエースを見る。

まさかそれを私に尋ねるとは…予想外。だけど、ここで答えに間違えると彼は傷付いてしまう。けれど、嘘を吐くつもりもない。そもそも、私はこの世界の人間ではないのだから、海賊王に恨みがあるわけがない。

エースの、真剣だけれど何かにすがるような目を見つめてから、私は彼の横に座った。

「かつて、ゴールド・ロジャーに関わった多くの人物が極刑を受けたと聞いた事がある。そんな中、もし子供がいるのなら、その子供は母親が命がけで守った事になる」

ポートガス・D・ルージュさんが、命がけであなたを守った事を、私は知っている。だから、彼女にはとても感謝している。その頑張りがなければ、今ここにエースはいない。

「…羨ましいよ」

すると、エースは目を見開いて立ち上がった。

「お前何言ってんだよ!海賊王の子供だぞ?!世界最悪の男の…子供なんだぞ?!」

「だって…愛されて生まれてきたんでしょう?その子供を育てる人もそうだけど、愛情がなければ、命をかける事なんてできないもの」

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イゾウRAVU - 10才だと五年生ですよ! (2018年12月9日 13時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
アベッチ - 面白いです!頑張ってください!! (2018年3月23日 16時) (レス) id: 6605acb6b9 (このIDを非表示/違反報告)
焔彩(プロフ) - コメントありがとうございます!夢主ちゃんは色恋沙汰に関しては純粋すぎるんです。故にイゾウは苦労人だったわけです。 (2018年1月21日 22時) (レス) id: 5e6d9dd208 (このIDを非表示/違反報告)
ミンハオの嫁()(プロフ) - 夢主ちゃん純粋すぎるぅぅ!私なんて、私なんて、小5で知ってましたよぉぉ!!純粋なんて程遠いいいいい!羨ましいわっ!。。ちなみに初コメです笑笑 (2018年1月21日 20時) (レス) id: 48f96f1def (このIDを非表示/違反報告)
juantya_(プロフ) - イゾウがすきなので、こういうストーリー好きです!更新頑張って下さい! (2018年1月14日 12時) (レス) id: 2079238fcf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:焔彩 | 作成日時:2018年1月10日 16時

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