子供 3 ページ38
イゾウさんを抱き締めて和んでいると、オヤジさんがとんでもない事を言った。
「グララララ！イゾウ、早く孫の顔を見せてくれよ」
私はイゾウさんを離すと、顔を赤くしてオヤジさんを見上げる。
「な、何言ってるんですか！オヤジさん！」
「Aは嫌なのか？」
ニヤニヤしているイゾウさんを一瞥すると、私はエースの背中に隠れた。
「い、嫌です！困ります！」
未来を夢見てはいけない。夢見て傷付くのは私だ。
イゾウさんは、私ではない別の女の人と幸せになる。そうなってもらわなくては困る。
いくらでも自分の気持ちに蓋をする。それが、あなたたちの為だから。
私の言葉に少し傷付いた風なイゾウさん。
「ゴメンなさい…！でもホントに困るんです…！」
「フラれたな、イゾウ」
オヤジさんがイゾウさんを慰めようと、彼の頭に手を乗せる。
「気にすんな」
「別に気にしてねえよ」
気にして欲しい…。
「A？何でおれの後ろなんだ？」
エースが不思議そうに尋ねてくるけど、私にも特に理由はない。
私は彼から慌てて離れて謝る。
「ゴメンなさい、急に…。迷惑だったよね…」
「いや、全然」
すると、エースは私とイゾウさんを交互に見て呟いた。
「イゾウとAに子供ができたらどんな感じになるんだろうな…」
「だから…！」
エースの言葉を否定しようとした私に、彼は太陽みたいな笑顔を見せた。
「でも大丈夫だ。おれがそんな事させねえ」
…これは困った。エースに予想以上に好かれてしまったらしい。
どうしたものか…。
どう答えるべきか考えていた私の服の袖を引っ張ったのは、小さくなって可愛さ倍増のイゾウさん。
「どうしたの？イゾウさん」
「あまり…エースと仲良くしてくれるな」
…本当に困った。
「ねぇイゾウさん。お腹空いてない？何か作るよ」
とりあえず話題を逸らす。すると、エースが目を輝かせて叫んだ。
「おれにも！！」
「お前には100年早いって言っただろう！ガキのくせして！」
「今はイゾウの方がガキだろ〜？それに、おれとAは同い年だ！おれをガキって言うならAもだろ？！」
私がいつも思っている事を言ってみせたエース。彼は怖いもの知らずだね…。イゾウさん、隊長だよ？
「うっせえんだよ！」
イゾウさんが懐から銃を取り出してエースに向けて発砲する。
「安心しろ、覇気を込めるのは5発中1発だ」
それ、安心できない…。エースもそれを感じ取ったのか、顔色がかなり悪かった。
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イゾウRAVU - 10才だと五年生ですよ！ (2018年12月9日 13時) (
レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
アベッチ - 面白いです!頑張ってください!! (2018年3月23日 16時) (レス) id: 6605acb6b9 (このIDを非表示/違反報告)
焔彩(プロフ) - コメントありがとうございます！夢主ちゃんは色恋沙汰に関しては純粋すぎるんです。故にイゾウは苦労人だったわけです。 (2018年1月21日 22時) (レス) id: 5e6d9dd208 (このIDを非表示/違反報告)
ミンハオの嫁（）(プロフ) - 夢主ちゃん純粋すぎるぅぅ！私なんて、私なんて、小5で知ってましたよぉぉ！！純粋なんて程遠いいいいい！羨ましいわっ！。。ちなみに初コメです笑笑 (2018年1月21日 20時) (レス) id: 48f96f1def (このIDを非表示/違反報告)
juantya_(プロフ) - イゾウがすきなので、こういうストーリー好きです！更新頑張って下さい！ (2018年1月14日 12時) (レス) id: 2079238fcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焔彩 | 作成日時：2018年1月10日 16時
