ゴメン *ルッチ視点 ページ28
A「…ゴメン。行ってくる…!!」
Aはそう言って出て行った。
「おい!」
止めても止まらなかった。
後を追って俺も出ても、そこには誰もおらず、ただ風が吹いていただけだった。
さっきあの山賊の頭は、火拳のエースがAの弟だと言った。麦わらだけではなかったという事か…?
「おい。お前」
俺は後から出てきた山賊の頭に声をかけた。
ダ「あ?何だい?」
「火拳がAの弟とはどういう事だ?」
ダ「Aの親については?」
「ロジャーだろ?」
麦わらの事は素直に言った。それはおそらく、奴が盃を交わしただけの義兄弟だからだ。俺たちは火拳の事を知らなかった。それはつまり…。
ダ「エースはAの双子の弟なのさ。つまり、あいつはロジャーの息子って事さ」
やはりか。
ロジャーには二人の子供がいた、と。
ダ「まぁ、エースは母親の姓を名乗ってるけどね」
あいつが俺たちに言わなかった理由はただ一つ。
火拳を、弟を守るため。
ロジャーの息子があの火拳だと政府が知れば、政府はそれ相応の対処をしたはずだ。あいつはそれを恐れ、誰にも何も言わなかった。
ただ、弟を想って。
ダ「あんたらどうすんだ?」
「決まっている」
あいつを追うしかない。俺たちが着く頃には全てが終わっているだろう。だが、俺たちにはそんな事関係ねえ。あいつを迎えに行く。それだけだ。
「行くぞ」
〜A視点〜
周りの風景がすごいスピードで変わっていく。
お願いだから…間に合って…。
エースはもう、私の顔なんて見たくないかもしれない。
だけど私は…エースに会いたいよ。
立場が違っても、選んだ道が違っても、エースは私の弟なんだ。
守らないと…。絶対に死なせない。
エース…!!!
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ジン - とてもいいか終わり方です!しかもとても面白かったです!お疲れ様でした! (2017年8月15日 22時) (レス) id: f63945df23 (このIDを非表示/違反報告)
トロ丸くん - 完結おめでとうございます!!!すごく面白かったです! (2017年8月4日 18時) (レス) id: 03aa5adfc5 (このIDを非表示/違反報告)
カグサ - 一話から全部読まさせていただきました!! スゴく面白かったです!! (2017年7月31日 21時) (レス) id: b3a70d09a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:焔彩 | 作成日時:2017年7月25日 14時